インテル【INTC】が2021.Q3決算を発表しました
先週の出来事でした。
なんかやたらと今日は僕のPFが市場平均に比べて悪いな~、と思っていたらインテルさんの株価がマイナス11%と大暴落しているじゃないですか…。
どうも決算発表があったらしいです。
確かにインテルは決算ごとに下げている印象ですがさすがに2桁の下落はあまり覚えてないのでよほどのことがあったのでしょう。
え~…、なんてびっくりしつつも株価が下がった原因を探るのもついうっかり忘れて数日がたちました。
で、時間がちょっとできたので決算資料を見てみます。
…約3か月ぶりの更新ですね。
ここまであくと誰も見てないでしょうが僕自身の備忘録として。
2021.Q3決算の数字
【2021.Q3決算】
売上:191.2億ドル(前年比+4.7%)
営業利益:52.2億ドル(前年比+3.3%)
営業利益率:27.2%(前年は27.6%)
純利益:68.2億ドル(前年比+59.6%)
純利益率:35.6%(前年同期は23.3%)
EPS:1.67ドル(前年同期は1.02ドル)
NonGAAP EPS:1.71ドル(前年同期は1.08%)
という結果で着地したみたいなんですが数字だけ見たら全然悪くない。
純利益が大きく伸びてるのはMcAfeeの特別配当が11憶ドル程度あったり、保有株式の株価変動があったり、というのが大きな要因。
それを除くと3Qまでの本業は前年比では悪化はしてないようです。2019年度と比べるとやはりまだ利益率の悪化はありますが、それだけでここまで株価が下がるとは思えません。
とすると、今後の見通しが悪いのかもしれません。
2021.Q4の見通しが悪い
【2021.Q4の見通し】
売上:192億ドル(前年比▲3.9%)
売上総利益:51.4%(前年同期は56.8%)
EPS:0.78ドル(前年同期は1.42ドル)
という事のようなので、株価が下がった理由はやっぱりこっちのようです。
粗利も5%下がる、最終利益のEPSも前年の約半分、と結構厳しめの見通しを発表しました。
NonGAAP EPSも0.9ドルの予測を出しているので会社目線で見ても特殊要因による一時的な悪化ではない、という事がうかがえます。
じゃ何がこんなに利益率を押し下げるのでしょうか。
今後2~3年は粗利率は今の水準を下回る(51~53%)が50%はキープするという方針のもと再編成・改革、投資計画(IDM2.0)を進めていくようです。
具体的には将来に向けて今、投資を拡大(製造拠点の増強等)することで一時的に設備投資費がかさみマージンを圧迫します。
ただし長期的に見るとマージンは改善できるし、市場のリーダーシップも維持できるというのが会社側の見方のようです。
要するに
『今後2~3年は先行投資によってマージンを圧迫するけど、そのおかげで4~5年後にはマージンは改善するし売上も2桁成長を見込めるから、これからも長期的に半導体のリーダーとして君臨するための期間だよ』
みたいな感じでしょうか。
またインテルが現在準備を進めているというファウンドリー事業についても同じく2~3年間は業界の構造上、数字に与える影響は少ないが4年目以降になって本格的に業績に寄与してくるようなイメージらしいです。
利益面についてもファウンドリー事業単体ではAMDやTSMC等と同じぐらいの利益率になるのではないか、と想定しているみたいですね。
まとめ
今回の決算を受けての株価暴落は今後数年の業績見通しに対する警戒によるものでした。
インテルとしてはこの数年、先行投資を進めて4年目以降挽回する作戦のようですが、そんなに上手くいかないだろうと思っている投資家の割合が多かったことがここまで株価が下がった理由のようですね。
いまインテルに投資をするのは逆張りの状態なので、投資を検討している方は我慢して待つことが大事な場面みたいです。
(あくまで今後盛り返せるというのが前提の場合ですが…笑)
インテルがこのまま落ちていくわけない!と思う方はタイミングを見ながら今後2年間の間に少しずつ仕込んでいくのも、ありかも?
ちなみに僕は天邪鬼体質なので今晩あたり、少し買い増ししておこうと思ってます。答え合わせは4年目以降という事で。笑