台湾セミコンダクター【TSM】の2020.決算まとめ

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2020.Q4決算を発表したTSM

今週半ば
台湾セミコンダクター【TSM】
が、2020年度通期の決算を発表しました。

半導体のファウンドリとしては最大規模で投資家からの期待も高い企業ですし、僕も少しですが保有しています。

ただ、僕の半導体の主力はあくまで(※先行き不安で不人気の)インテルなので、TSMが良かろうが悪かろうがどっちにしても複雑な気持ちになりますが…。

市場の人気は明らかにTSMでしょうけど、今が適正な株価なのかどうかはいまだ疑問のままです。

そんなTSMですが今回の決算を受けて、株価は急騰しました。市場の反応は上々です。
そして僕の資産もおかげ様で少し増えました、ありがとうです。

さて、というわけでとりあえず決算内容を見てみましょう。

 

2020.Q4決算の結果

四半期単位と通期の両方の数字は下記のような内容になりました。


【2020.Q4単体】
売上高:NT$3,615億 前年比:+14.0%
営業利益:NT$1,571億(利益率43.5%) 前年比:+26.5%
純利益:NT$1,428億(利益率39.5%) 前年比:+23.0%
EPS:NT$27.53(前年は22.37ドル)

【2020年度通期】
売上高:NT$1兆3,392億 前年比:+25.2%
営業利益:NT$5,667億(利益率42.3%) 前年比:+52.1%
純利益:NT$5,181億(利益率38.7%) 前年比:+50.0%
EPS:NT$99.86(前年は66.58ドル)


四半期、通期とも文句なしの業績を今期は達成しました。

コロナの影響なんて微塵も感じさせませんね。
最近のニュースでもやたらと「半導体不足」だと報道されているので、まだまだ伸びる余地は十分あるように思います。

個人的には今月21日のインテルの決算がどうなるのか楽しみ、そして不安どちらも増しました。

さて、TSMは一足先に2020年度の通期業績が確定したのでグラフを更新しました。

売上推移のグラフです。

ご覧の通り、2017年度から3年間ぐらい前年割れとはならなかったものの業績が停滞気味でしたが今期は大きく成長しました。

だいたい4年間隔で繰り返される「シリコンサイクル」の切替時期に入った感じでしょうか。そう考えると今後3年前後は2桁成長で伸びていく可能性が高いかもしれません。


ただ2017~2019の間はあくまで成長が鈍化しただけで減少はしてませんので、これを「息の長い半導体好況の中休み」とみるか「浅い半導体不況」と見るかで人によって今後の先行きの予想は違ってくるかもですね。

さらにコロナによるデジタル化の加速によって半導体の需要が先取りされたと考えた場合は一時的な2桁成長となる可能性もあるのかもしれません。

まぁ僕は半導体企業の株を持っているだけで業界に詳しくもないし、専門家が今の半導体市況をどう見ているかわかりませんので、あしからず!


ただ今現在は、世界的に半導体の需要は底堅いのは間違いないと思います。

この需給のひっ迫具合は利益面からも読み取れます。

2020年度は営利、純利ともに過去最高の利益率を達成しました。

これは需要に対して供給が間に合っていないため、顧客に対して強い姿勢でいれた事からこれまでよりも価格交渉面や利益の多い案件を優先する事ができた結果だと思われます。

カンファレンスコールでは、稼働率の向上とコスト削減が利益確保に貢献したと説明されていました。

そして2020.Q4はスマホ向けが大きく伸びました。
特にQ3から加わった5nmが5Gスマホ向けの需要をしっかり掴んでいるイメージでしょうか。

引用: 2020 Fourth Quarter Earnings Conference 2021 TSMC, Ltd

やはり5G拡大のタイミングや、コロナ禍で一旦停止していた車載半導体の需要が盛り返している事やEVの拡大等も貢献しているのかな、という感じがしますね。


2021.Q1のガイダンス

そして(※ドルベースですが)2021.Q1ガイダンスを公表しました。
売上額:127~130億ドル
粗利益率:50.5~52.5%
営業利益率:39.5~41.5%
の会社予想を発表しました。

2020.Q1の業績が
売上額:約103億ドル
粗利益率:約51.8%
営業利益率:約41.4%
でしたので…

利益水準はそのままで売上が2桁成長で伸びるイメージ

のガイダンスを公表しました。
という事は、やはり半導体需要の好調はまだキープされると見て大丈夫なようですね。

また同社は2020年度は設備投資に約$172ドルを投資しましたが、2021年度は需要に応えるべく約250~280ドル規模の設備投資を行う計画のようです。

この動きからも同社にはこれまで以上に多くの注文、打診が寄せられていると思われます。


それは個人的には悲しくも技術面で遅れを取っているインテルを見切ってTSMに切り替えた企業や、自社CPUへの切替を発表したAppleからの受注。更には競合でもあるインテルからの委託製造も既に始まっているという信ぴょう性の高そうな噂もあるし、これまで以上にTSMは多くの受注を受けるはずです。

それに対応していくための製造設備の増強に積極的に投資を行っていく姿勢のようです。


また同社は2021年の半導体市場の成長率を約+8%。ファウンドリ業界の成長率は約+10%と予想しています。

そして2020~2025年までの年間成長率は平均10~15%のCAGRになると予想しているため、そのぐらいの水準で同社の業績も推移するのではと思っています。

 

まとめ

さて、簡単ですがこんな感じの決算内容でした。

結果としては
文句なしの好決算!
だと思っていいかと。


株価も反応しましたしね。ただ、今の株価が適正なのかどうかは相変わらず不安な部分もあります。

例えば今後の成長予測とEPS、PERの面から株価を見てみました。

米ドルベースで今四半期のEPSは3.39ドルでした。
現在の株価が約125ドル程度となっています。
PERを出すと大体35倍前後になります。

同社は今後5年間はCAGRが10~15%で推移していくと想定していますので利益水準が今後も同じままだった場合、どう変化していくでしょうか。

2020年度のEPSが3.39ドル。年平均15%の成長率が5年間続くとすると…

2025年にはEPSがだいたい7ドルぐらいまで成長していると想定します。

そうすると株価が今のままだったとしても5年後のPERは17倍程度になります。

このぐらいでまぁまぁ適正なんじゃないかと感じます。
という事は会社の想定通りの成長率で進んだ場合、今の株価は5年後の業績までを織り込み済みだとも言えるのかもしれません。

もしも、ただでさえ高い現在の利益水準が更に上がったり、買収等を行って業績が急拡大したりするのであればまだまだ株価の上昇も見込めるかもしれませんが、その辺はどうなるか誰もわかりません。

今回の決算内容、今後の見通し、TSMの競争優位性等、全て高評価には間違いない

と思いますが株価的にはやっぱり上がり過ぎている感は否めません、個人的には。

なので僕は今回は買い増しはせず、追加投資も売却もせずに黙って見送る事にします。

こんな事言ってたらほとんどの企業の株は買えませんが、それでもどうしても腑に落ちないので買えません。

短期トレードであれば今のタイミングで売買するのも良いかもしれませんが、僕の投資スタンスはあくまで長期で、こまめに売買したくないし、年平均3~5%で十分だと思っています。

ここでリスク高めの運用を行う必要もないので…。


あ、半導体と言えばインテルがCEO交代のニュースで中長期的にどう反応するか楽しみです。
CEO交代のニュースによる目先の株価の反応は良かったですが、最終的には元の優位な地位に返り咲けるか?という所が大事なのでCEO就任後の今後数年の動きは要チェックです。

インテル、経営トップ交代へ–元CTOのP・ゲルシンガー氏が新CEOに

リンク先: ZDNet Japan

インテルはTSMやAMDに押され気味な状況が続いており、それを嫌気して株価も割安な水準で停滞しています。
TSMも良い会社ですが、現時点では落ち目のインテルに今から投資し始めるのも悪くはないんじゃないかという感じもしますね。(保有株なので贔屓目)

半導体企業、今後どう動くか楽しみです。

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