KDDIの株を買ってしまったので、まとめ。

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スガショックで株価が急落したKDDI【9433】

今日は米国企業じゃありません。

先日から菅総理の携帯料金値下げ圧力を受けて、携帯3社の株価が揃って大幅下落。さらにNTTがNTTドコモを完全子会社化をするという事で、ドコモ株は急反発。

それを受けた残り2社は、携帯料金値下げ懸念が再燃してさらに下落。

今回、記事にした

KDDI【9433】

は直近株価が3,300円で推移してましたが現在は2,650円付近にまで下落しコロナショックをさらに下回る年初来安値をつけました。

そして、ドコモ株が急騰した翌日だったかな…
予定もしてなかったのに魔が差してKDDI株を買ってしまいました。

買う前に2020.3月期の決算短信と、2021.3月期Q1決算短信しか見ずに買って、後でちゃんと調べてもし思ってたのと違ったらすぐ売ればいいか。

という感じでしたが、この記事を書いている今、まだ持ってます。

業績と、携帯料金値下げ、もしくは電波使用料の値上げなど、その辺を僕なりにいいように解釈(妄想)して考えた結果、KDDI株を2,650円付近の株価で持てるなら悪くないだろう、という結果になりました。(しました。)

たぶん、否定派の人の方が多いでしょうけど、なぜだかそうなった経緯をここにまとめておきます。笑

というわけでまずはKDDI、みんな知ってますがどんな企業か、という事を超簡単に見たあとに業績について見ていきます。

事業内容について

「KDDIってどんな会社でしょうか」なんて特に改めて言うまでもないですね。

『携帯キャリアauを軸に通信事業を行う会社で、最近は生活インフラ(auでんきやauPAY等)事業にも乗り出している』

ぐらいな感じでいいでしょうか。笑

一応、KDDIが分けているセグメントで見るとざっくり2つに分かれます。

●パーソナルセグメント:個人顧客向けサービス

スマホ・携帯・Wifi等のサービスが中心。EC、金融、auでんき等のエネルギー事業等のライフデザインサービスも含む。
国内メイン。ミャンマー・モンゴル地域の個人顧客向けビジネスも積極化。

(※完全余談:今年6月に提供開始された「データMAX 5G ALL STARパック」。これ結構条件良さそう。どうでもいいか)

●ビジネスセグメント:法人顧客向けサービス

スマホ・ネットワーク・クラウド等のソリューション、データセンターサービスも提供。
5GやIoT技術を活用しパートナー企業と連携して事業を進める。

大きく分けると上記の2セグメントに分かれているみたいです。

どちらにしても基本は通信事業がメインの売上で、ここ最近では生活インフラ(ライフデザイン領域)が伸びているようです。

業績については後ほど説明しますが、景気変動に強いとされる通信ビジネスが主なので、コロナ禍でも今のところ業績は安定しています。(というか安定しているように見えます)

なのに、直近の高値から2割程度株価が下落している理由は皆さんご存知の通り

「携帯料金の引き下げ圧力」
これが今の携帯3社にとっての大きな壁、というか障害です。

楽天モバイルのCMで米倉涼子さんが「携帯料金を安くしたいと思っている人がこんなにいる!」みたいなCM流してますが…

「そりゃ安くなるなら、誰でも、何でも、安い方がいいさ!(携帯に限らず)」

と、なんともよくわからない違和感を感じながら、あのCMを眺めています。

そしてその携帯料金を安くしなさいと先頭に立って、叫んでいるのが菅総理。

確かに一個人としては携帯料金に限らず生活必需品のコストが安くなるのであればうれしいですが、僕はそこまで高いとも思ってない方の人なので若干、国民へのパフォーマンスも入ってるんじゃないか、なんて…。

(※成熟産業の、しかも限度のある携帯料金引き下げに一生懸命になるぐらいなら、他の収入源を考えた方がいいんじゃない?と思わなくもないですけど。どっちでもいいですけど。)

簡単に言ったら、なんでも安いと嬉しい国民を携帯料金引き下げの文句で引き付けて、電波利用料引き上げ(政府収入増)の口実に。3社しかない携帯会社は損するけど、国民と国はWin-winみたいな感じじゃないかな、と。

国の歳入である「電波利用料の引き上げ」の大義名分のために、携帯3社をたたくと。

電波利用料の歳入額のうち、約8割程度が携帯電話関連の利用料として納められているみたい。(H30の場合、全体で680億円ぐらい)

H25を境に100億円ぐらい歳入額が減ってきているので、その分を取り返そうとしてるんでしょうか。

ちなみにR1年度の電波利用料負担額は約184億でNTTドコモが一番多く、ソフトバンクは約150億。次いでKDDIは約115億円ぐらい。
KDDIの子会社であるUQも76億円ほど納めているのでだいたい3社とも同じぐらいですね。

令和元年度 主な無線局免許人の電波利用料負担額 (リンク先:総務省電話利用ホームページ)



さて、もし携帯3社が値上げを嫌って電波利用料の引き上げを受け入れる方を選んだらどうなるでしょうか。

とりあえずKDDIの数字で見てみます。
2020.3月期の最終利益は6,954億円でした。

携帯料金を4割は値下げできると以前言ってたと思いますが、まぁできると思います。それで赤字にはならないでしょう。

値下げしないなら電波利用料値上げという事ですが…R1年度の電波利用料がいくらだったか覚えてますか?

KDDIはUQを合わせても190億円ぐらいです。

正直、最終利益が7,000億円近く出ている企業にとっては、そこまで影響は大きくありません。急に利用料10倍値上げ!なんてありえないだろうし、倍になっても400億円ぐらいです。

値上げするよりも電波利用料引き上げを受け入れた方が全然良いんじゃないかな、と思います。

菅総理は携帯3社が「ものすごい利益」をあげていると言ってますが、日頃は米国株を見てる僕からしたら「他よりちょっと良いぐらいの利益」。
もちろん営業利益が20%ぐらいあると日本企業の中ではかなり良い方ですが海外企業だとザラにあります。

それに一応経営をしている身からすると、コストを調整してそれでパフォーマンスを上げて利益率をやっと上げられるのに、なぜ利益率改善が「悪」のような考えになるのでしょうか。
日本に染み付いている「儲け過ぎはいけないこと」という考えははやいとこ排除してほしいものです。

投資家目線としても、携帯料金の引き下げじゃなくて5Gとかそっち系への投資をせざるえないように仕向けて、企業(3社)の研究開発費や設備投資費につぎ込ませるような流れへ誘導するような言い方ができないものか、と。

個人的には「日本企業のグローバル強化(への誘導)」より「国の歳入増加」を優先した形になって、残念だなぁと思います。

政治批判はしたくないのですが…ちょっと愚痴っぽくなってすみません。笑

まぁ「携帯料金が下がらなかった場合は」という事なので、今後の状況は注視しておこうと思ってます。

個人的には、

「日本政府への歳入額を増やすために電波利用料引き上げ」で手を打つんじゃない?

と何もわからない素人の僕は思うのでした。

業績について

さて、それでは気を取り直していつも通り業績について見てみます。
今回は日本株、しかも通信企業なので業績は大きく変化しないだろうという事で過去6年で見てます。(時短です。)

売上の成長率

まずは売上の推移についてです。

ご覧の通り、2桁成長とはいきませんが地道に増収を続けています。
携帯電話の所有率や販売台数を見てもわかりますが先進国である日本の場合、市場としては既に頭打ち付近にある業界なので減収じゃないだけマシだと思います。

売上のセグメント別構成比をみると、
パーソナルセグメント(個人向け)が8割、ビジネスセグメント(法人向け)が2割。

そして、別の角度から見ると
通信事業関連の売上が7~8割、ライフデザイン領域が2~3割。

ここ直近の流れとしては、これまで通信事業の収益がほぼほぼだったけど、ライフデザイン領域の構成比が徐々に上がってきているといった状況のようです。

KDDI 2020年3月期決算 プレゼンテーション資料より引用

通信業界は頭打ち(徐々に減少傾向)という事をある程度容認した上で、上記右のようなauPAYなどの金融を扱ったり、auでんきなどの生活インフラの方へ進出してきています。

実際に2020.3月期の決算短信にも2020.3月期会計年度は、

端末販売収入は減少したものの、エネルギー事業、金融事業(じぶん銀行連結子会社化)のライフデザイン領域の拡大が増収に貢献

と書かれているので今後の増収を引っ張るのは「ライフデザイン領域」という事になりそうです。



こんな感じで主力の通信事業と比べるとまだまだですが、なかなか良い勢いで売上が拡大してきています。

金融事業も利用者にとってはめちゃくちゃお得な還元キャンペーンをやったりしていたので取扱高はその分、しっかり伸びました。(売上高ではありませんのでご注意を。)

ですがこれを還元キャンペーンがなくなった後、どれだけ維持できるかですね。

とは言っても金融、生活インフラ事業がこれから急に業績向上!2桁成長!という風にはならないと思いますので同社の売上を見るときはグロスで「前年ドントン、もしくはちょいプラスであればOK」ぐらいの感覚で良さそう。

だと僕は思っています。

同社の収益性


収益性については菅総理が声高に言っている通り、良いです。

ですが良いと言っても日本の企業の中では、というぐらいです。
米国企業なんかを見ると営業利益30%超えの企業なんかも結構あるので日本企業の中では確かに利益率は非常に良い方の業種だと言えます。

しかも2015年に15.6%だった営業利益がその後は19~20%ぐらいを維持できているのは、しっかり利益を取りながらビジネスを展開できているという事になります。

しかし、今回の携帯料金の再値下げの圧力によって、この利益率の高さが脅かされつつあるという事で今回の株価下落です。

売上が勢いよく伸びてきているのであれば一時的な圧力があっても売上を伸ばせば利益額も伸びるのでいいのですが通信業界のように、市場が頭打ちになっている中での値下げ圧力は純粋に利益率、利益額ともに押し下げてきます。

本当に4割も値下げをしないといけない状況になるのであれば、確かに今後の成長が見込めない中での今の株価はちょっと高いかも、という風に見えるかもしれません。

ちなみにですが、
今期(2021.3月期)Q1では売上は前年比1.1%のマイナスに対し、営業利益が前年比11.6%のプラス。売上減は端末販売の減少が影響。しかし、それを補う利益率の改善の主な要因は端末販売コスト減少が大きい。
という結果になりました。

1.1%の増収で11.6%の増益ならよかったじゃん!

と思うなかれ…。なんと端末販売数量が前年同期比で25%も減少したようです。

もちろん、コロナが拡大する中、わざわざ店舗に行って携帯を変えようとする人が大幅に減るという事態は想定できます。
でも、販売台数が25%の減少というのは結構インパクトがでかいですよね。

それなのになぜか前年同期の営業利益20.5%に対し今期Q1は23.4%と利益面については大きく改善しました。端末販売コストの削減でここまで変わります。

この「端末販売コスト」というのがいまいちわかりませんが、フランチャイズ店への販売手数料みたいな感じだと思っています。

という事は増益の割を食ってるのは全国のフランチャイズ店舗なんじゃないか?となんとなく感じてます。

これが今後、裏目にでないといいですが…。(某コンビニチェーンみたいに)

…まま、とりあえずKDDIという企業だけで見ると不景気に陥っても痛みを軽減するようなシステムになっているので利益面は皮肉にも安定しています。



キャッシュフローの推移

次にキャッシュフロー。

見たまんまですが良い形してます。

営業CFもギザギザではあるものの右肩上がりで推移しています。FCFについては投資費用がかさむ5G関連への設備投資などもあって稼いだキャッシュの5~6割の額を投資に回しているような状況です。

年間6,000億円もの巨額な資金を設備投資費用として使っています。

それともうひとつ考慮しておきたいのが純利益と営業CFの差がかなりあるという点。
その理由は巨額な「減価償却費」が影響しています。手元のキャッシュはなくならないけど原価や経費としてPLには製造・販売コストとして反映されます。

となると営業CFマージンは実際の利益率よりも良くなります。

実は前期は営業CFマージンは約25%もありました。

確かに利益取りすぎ!とも言いたくなるかもしれないけど「5Gの早期展開・拡大」は国の政策でもあるはず。
なのに、それを先導する企業の設備投資費を携帯料金の値下げor電波利用料の値上げで没収しようとする矛盾。

僕の理解が間違ってなければ、何がしたいのかわからず、ただ携帯3社をいじめてるようにしか見えないのですが…。笑

「投資に回さないのなら携帯料金の値段を下げなさい!」
だったら理解できるのですが、
「携帯料金高すぎるから、もっと安くしなさい。あ、それと5Gのインフラ投資も今まで通り、いや!国の政策でもあるから今まで以上にやってちょうだい!」

なんて、ちょっと意地悪が過ぎるんじゃありませんか…。

とは言っても企業側が「配当金を減配してその分、投資に回します。よろしく!」みたいな感じになるなら株主としては即効で売りますけど。ここも矛盾してますかね…。笑

(だって、携帯3社の株主になる理由は「配当利回りの高さ」なんですもん。)

配当金について

そういうわけでKDDIに投資する大きな理由としては「配当金が欲しいから」。

高配当企業の株を保有するものとして、見ておきたいのは「配当金」と「自社株買い」の規模。

KDDIの場合、配当金と自社株買いどちらも実施しています。

配当金は年間120円(2021.3月期予想)。自社株買いは年間1,500億円の規模で行っています。

それをFCFの内、どのぐらいの規模を占めるかというとだいたい5割以上です。特に2018、2019年は会社にあまりキャッシュを残しませんでした。

2020年度の5~6割ぐらいだったら良い感じですね。8割ぐらいがずっと続くとKDDIの場合はちょっと怖いです。

という事で、まだ少し余裕があるのですぐに減配、というのは考えられないと僕は思っています。自社株買いの一旦停止はあるにしても。

でも米国企業は株主還元をめちゃくちゃ優先しますが日本企業は良くも悪くも株主軽視の向きがあります。なので米国企業だったら減配しないレベルでも日本企業だったら減配したりするのでいつも米国企業ばっかり見てる僕からすると

「まだ減配の心配はない!」

と思ってますが実際はわかりません。(もちろん責任は持てませんけど、あくまで個人的な予想なので)



配当金だけの配当性向はこんな感じです。
公表されてる配当性向とちょっと違うのはFCFを原資として僕は見るようにしているからです。

配当性向30%台なら当面は大丈夫だと思います、たぶん。

まとめ

結構長くなってしまったのでこの辺でまとめを。

携帯3社の1社であるKDDI、いかがだったでしょうか。

国からの値下げ圧力が強いため、先行き不透明な部分も多いですが今回僕は見切りとはいえKDDI株を100株だけですが買ってしまいました。

そして今回ちょっと詳しい内容をまとめてみましたが、それでもまぁ買った事は悪くなかったんじゃないかと思ってます。

なぜかというと上記、途中にも書きましたが
携帯値下げ圧力は、電波利用料値上げの口実にしたいからじゃないか、となんとなく感じたからです。

(そう感じたのは、国の政策と矛盾してるし、「携帯料金の値下げ幅」と「電波利用料の値上げ」を天秤にかけると明らかに規模感が異なるため。)

(携帯料金値下げ圧力が実は脅しで、電波利用料の値上げが本当の狙い?)

実際どうなるかわかりませんし、僕のこんな予想も実は的外れで、最終的には携帯料金値下げして利益悪化、というシナリオの可能性もあるかもしれません。

でも、せっかく僕の考え方で自分の結論を出してみたし、仮に間違ったとしても今後の考え方の精度を上げるきっかけにもなるだろうと「後付け」でKDDI株を買った理由に変えさせていただきます。笑

というわけでKDDI株主になりました。
配当利回りは4.5%以上です。高配当は趣味じゃないですがうまい事いけば増配も続くし、キャピタルゲインも狙えるかもしれないし、という感覚です。

これで、オリックス、ZHDに続いて3社目の日本株。

どうなることか。

あ、最後に一番大事なこと書き忘れてました。

なぜ、ドコモでもなくソフトバンクでもなくKDDIなのか。

最近、新居に引っ越してauひかりにしたけど、早いしめっちゃ快適だから。キャッシュバックも条件良かったしありがたい。他2社は使った事ないから知りません。

という理由です。すみません、auユーザーです。笑

※投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。

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