
インテル【INTC】が2020.Q2決算を発表しました。
こないだから買い始めた
インテル【INTC】の初決算。
何がどうなっているのかわかりませんが時間外の株価マイナス10%になってますが、何が起きたんでしょうか…??
せっかく株主になったのに先が思いやられるなぁと思いつつ、原因がわからないのでとりあえず決算内容をまとめてみることに。
さぁ、この規模の会社が株価マイナス10%ってよっぽどですよね。重大な異変が起きてるのかもしれません。
それでは!
2020.Q2決算の業績内容
【2020.Q2決算】
売上高:197億ドル(+19.5%)
営業利益:57億ドル(+23.4%)
営業利益率:28.9%(前年同期は28.0%)
純利益:51億円(+22.1%)
純利益率:25.9%(前年同期は25.3%)
EPS:1.19ドル(前年同期は0.92ドル)
NonGAAP EPS:1.23ドル(前年同期は1.06ドル)
という結果になりました。
はて?こうやってみると全然下げるような内容じゃないし、むしろコロナ下でもしっかり成長している良い企業に見えるんですが…
景気の波を受けやすい半導体企業だから、何かが懸念されて近い将来の業績悪化を見込んで売られたのか。
それとも次四半期のガイダンスが弱かった?
もしくは決算結果以外の重大な発表があったのか、確認していきましょう。
将来の業績を懸念された?
前回の分析記事でも書きましたがインテルはデータセンター向けの売上をここ数年拡大してステージは1段上がっていました。
まずはとりあえずその大きな原動力となったデータセンター向けの売上を見ておきます。(今四半期の)
売上:101億ドル(前年比+34%)
(ちなみにインテルの初代柱であるPC向けも前年比+7%です。)
データセンター向けの売上はインテルの売上の半分以上を占めています。
ここ数年で収益構造が大きく変わってきている事は前に書きました。
そんなデータセンター向けの中でも売上構成の高いDCG(データセンターグループ)とNSG(メモリー事業)が大きく伸びました。
売上の成長については全然気にしなくても良いぐらいの水準だと思います。
もちろんコロナの影響がプラスに働いている業態ではありますが、データセンター向けや在宅ワークに必要なPC需要も当面は高い水準で維持されると思うのでそこまで心配していません。
そのなかで気にあるのが粗利の悪化。
前年59.8%だったのですが今四半期は53.3%と結構悪化しました。
・DCG:operating income(%): 43% 前年同期は36%
・NSG:operating income(%): 19% 前年同期は2.8億の赤字
・CCG:operating income(%): 30% 前年同期は42%
主要なセグメントの利益率がこんな感じだったので
利益率が悪化した要因はCCG(PC向け)
だという事が言えそうです。CCGが占める売上構成比は約半分ありますから結果的には好調なデータセンター向けでも補えなかったようです。
その理由はノートPCの売上が増加した一方でデスクトップPCの売上が14%も下落した事が大きそう。という事はデスクトップの方が利益率が良い製品だという事なのでしょうかね。
恐らく在宅ワークはノートPC、オフィス環境だとデスクトップPCが多いイメージなので、在宅が増えるにつれてCCGの利益率は冴えない動きになってくるかもしれませんね。
CCGはちょっと不安は残りますが、新しい柱であり成長著しいデータセンター向けが元気なので、僕はそこまで悪いとは思いません、僕はね!
ガイダンスにネガティブ反応?
ガイダンスに対してどうだったか、というのはとても重要です。
ここでは「会社発表のガイダンス」に沿って進めていきます。
2020.Q3四半期のガイダンスは
売上:182億ドル(前期は192億ドル)
GAAP EPS:1.02ドル(前期は1.35ドル)
NonGAAP EPS:1.10ドル((前期は1.42ドル)
通期のガイダンスは
売上:750億ドル(前期は720億ドル)
GAAP EPS:4.53ドル(前期は4.71ドル)
NonGAAP EPS:4.85ドル(前期は4.87ドル)
となっておりQ3四半期、通期を通して前年を割る内容のガイダンスを発表しています。
また、通期で見ると売上は上がるのにEPSは下がり「増収減益」になるという面は、今回粗利も下がってますし競争力の低下等も懸念されているのかもしれません。
これまで通期ガイダンスは発表されていなかったようなので…
思っていたより通期ガイダンスが弱め(せめて前期以上と思ってた)
という理由は株価下落の要因になってくると思います。
2020年の前半は良かったのにね。このタイミングでいまいちな通期ガイダンスを発表するという事は後半は鈍化する可能性が高い、という事なんでしょうねぇ。
その他の材料?
とりあえずここまでで
・今四半期の業績は特に大きな問題はない。
・将来の業績懸念は一定の懸念はあるものの株価が大幅に下落するほどではない気がする。
という思いです。
他の材料があるのか?
他の理由としては
・次世代チップの開発遅延(※約1年遅れを予想)による競合(特にAMD)とのスペック差がより広がる。
…あぁ、これか。
10ナノ、7ナノともに開発遅延していて、競合と同じように外部委託を検討しているとのこと。
要するに、2~3年後には既に鈍化しているPC向けはマイナス成長へ、データセンター向けも急ブレーキがかかる恐れがある。
という事態になる可能性が増したようです。
確かにこれはネガティブサプライズですね。
今でさえ他社に後れをとっている中で、やっとデータセンター向けで勢いが出てきた矢先、こういうニュースでは売りたくなる気持ちもわかります。笑
まとめ
インテルの2020.Q2決算を簡単にまとめてみましたがいかがだったでしょうか。
開発遅延については、決算の事を書いたニュースサイトでも書かれているのでやっぱりそこが株価下落の大きな要因なんでしょうね。
どうしようかなぁ~
もし大した事なかったら「買い増しチャンス!」なんて思ってましたが、最先端で戦っている半導体業界での「技術力の遅れ」は結構重大な事なので迷います。
でも、買い始めたと言ってもほんと極少額しか持ってないので僕のPFに対しては10%下がったとて、そこまで影響ないし。
まぁ…やっぱダメだ、となったらすぐに売ればいいし他に欲しい銘柄もないし、今晩ホントにマイナス10%になったら買い増しするか。笑
※投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。