
ヘルスケアセクターETF【VHT】を【QQQ】のサプリメントに。
前回の記事で「QQQのサプリメント的役割で」という事で紹介していた
VHT (バンガードヘルスケアETF)
について今回はまとめてみました。
どういうETFなのかというと、まずベンチマークしている指標は
MSCI US IMI Health Care 25/50
という指標をベンチマークしています。
この指標は米国のヘルスケア・セクターの大型・中型・小型株で構成されている指標です。この指標に連動するように設定されたのがこのETFです。
対象銘柄はQQQのようにナスダックやNYSEに絞ったりしているわけではないので米国の主要ヘルスケア企業に広く投資できるETFとしてセクターごとのパフォーマンスを見る時にも比較対象として使われる事も多いです。
(僕もその一人です。笑)
というわけでQQQとセットで投資して欲しいETF【VHT】についてまとめてみました。
それと同時になぜヘルスケアの場合は、個別株投資よりETFの方が良いのか、という点についても書いています。
(※ちなみにそのQQQをまとめた記事はこちらです)
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VHTの特徴
それでは基本情報から始めて、なぜETFが良いのかという理由を紹介していきます。
基本情報
経費率 | 利回り | 設定来リターン |
10年リターン |
PER | 構成銘柄 |
0.10% | 0.98% | 9.15% | 13.03% | 20.69倍 |
390 |
基本情報はこんな感じになります。
経費率は0.1%とインデックス系ETFと比べると若干高いですが、ヘルスケア全体に投資できるのであれば全然気にならないレベルです。
構成銘柄は現時点では390銘柄。ヘルスケアセクターへ広く分散効果が効いていると思える銘柄数です。
(※他のヘルスケアセクターETFはこれよりも銘柄数が少ないのがほとんどなので分散効果としてはこのETFで問題ないと思います。)
また設定日は2004年なのでまだそこまで歴史はないですが
過去10年間のパフォーマンスは13.03%と市場平均(VOO)の11.71%と比較しても優秀な成績を残している事がわかります。
PERは2020年4月21日現在で約20倍ほどなのでセクターの特性という面からも平均よりも割高な水準にはなりますが、これまでのパフォーマンスから見る期待度で図ると妥当だと思います。
組み入れ銘柄 上位10位
JNJ | UNH | MRK | PFE | ABT | BMY | MDT | AMGN | LLY | TMO |
8.93% | 6.11% | 5.07% | 4.67% | 3.61% | 3.38% | 3.13% | 3.12% | 3.10% | 2.94% |
組み入れ銘柄の保有No.1はやはり「ジョンソン・エンド・ジョンソン」です。
ヘルスケアの定番企業が約9%を占めています。個別株投資家からするとこれだけで安心感がありますね。笑
で、私が気になるのが10位の「Thermo Fisher Scientific Inc 」
と言うのも前に書いた記事でVHTのトップ10のパフォーマンスを調べたときに株価上昇率が一際好調だった企業でとても気になっていました。
VHTに投資すれば必然的にこの企業にも投資できます。
業界人や株式投資をしていない限り、たぶん知る事のなかった優秀な企業にもセクターETFであればもれなく投資できます。
ここがセクターETFの大きな魅力ですよね。
あともう一つ気になった企業が「Eli Lilly and Co」【LLY】
ここは正直聞いた事なかったのですが、今回の暴落前まではTOP10に「Abbvie」が入っていたと思うのですが、いつの間にか今見たら入れ替わってました。
ちょっとだけ調べてみると今回の暴落を乗り越えて新高値を更新したようです。
しかも創業1876年とかなり歴史のある大手製薬会社でした。
今回の新高値更新も新型コロナ感染症薬関連で株価が順調に推移した結果みたいです。
逆にAbbvieはコロナ対策として目立った内容がなかったためTOP10が入れ替わるという結果になりました。
ちなみに下の比較チャートがまだアッヴィがTOP10に入っていた時のです。

めちゃくちゃ小さいので見えないと思いますが水色の線がS&P500(市場平均)を表しています。
どう感じますか?
TOP10のくせに結構市場平均を下回っている企業が多いと思いませんか?
良い所がめちゃくちゃ伸びて、他は平均並みか、それ以下、というのを見ると
ヘルスケアセクターってTOP10の入れ替わりがけっこう激しい方のセクター
なんだと思います。
なぜ個別株じゃなくてヘルスケアETFが良いのか。
でもセクターETFに投資するんだったら
「業績の良い企業に絞って個別に投資した方が更に良いリターンを得る事ができるんじゃないの?」
と思う人がいるかもしれません。
その通りなんですよ。単純に考えるのならばその考えでOKなんです!
ヘルスケアセクターに限った事じゃないですが、これまで業績が良い企業が今後も好業績を出し続けるとは限りません。もしもそれが先にわかっているのなら、その投資方法が正解なんです。
でも、会社の将来の業績なんてどう頑張っても推測の域を出ません。
ましてや「ヘルスケア」業界なんて、ひとつの新薬開発で短期間で株価が跳ね上がったり、特許切れや臨床試験が上手くいかなければ、これでもかと株価は下落します。
特にヘルスケア新興企業の株なんてギャンブルそのものです。そんなリスクの高いセクターで個別株投資は長期投資という面で見ると危険です。
銘柄選びを間違ってしまったらとんでもなく下落する可能性が付きまといます。
しかしセクターETFなら、上で説明したように過去10年のトータルリターンでは市場平均を超える事が可能なセクターなんです。
それに医療の知識なんて一般人にはありませんし、新薬の進捗状況や臨床試験の成功確率とか何もわかりません。
その辺の知識が業界人並にあるのであれば個別株投資もありでしょうけど、僕のような初心者な上に兼業投資家にはハードルが鬼のように高いです。
それにヘルスケアセクターTOP10の会社名を見て、聞いた事ない企業がいくつありましたか?
僕は恥ずかしながら7割ぐらいしかわかりません。ましてや事業内容なんて2割ぐらいしかわかりません。
だって米国のヘルスケア企業の業務内容なんて、頑張って英語を翻訳した所で業界用語が盛りだくさんで理解できないから。
そんなやつ(僕)にヘルスケア銘柄の個別株投資なんて控え目に言って『絶対不可能』です。
でも、高いリターンを得る方法としてヘルスケアには投資をしたい。
そんなわがままな希望を叶えてくれるのがこのETFです。
まとめ
前回の記事の続き(?)として今回はVHTをまとめてみましたがどうだったでしょうか?
ヘルスケア業界は恐らくこれまでも、そして今後も成長していく市場だと僕は思っています。
これまで色々な記事の中で何度も言っている事ですが
②人口の高齢化
③今回の新型コロナのような疫病の脅威
これがある限りヘルスケアセクターはまだまだ成長を続けるはずです。
その上で、上記で説明した理由からヘルスケア銘柄への個別株投資は難しいからもう諦めてセクターETFを買いましょう、という結果になりました。
個人的には【QQQ】と【VHT】を買い続けたら当分(今後10~30年以内とか?)の間は市場平均を軽く越えるリターンを残すんじゃないかな、と思っています。
まぁあくまで僕の勝手なイメージなので、どうなるかはもちろん僕もわかりません。
ただ確率的には結構高いんじゃないかな~というのは思います。
そんなわけで
タイトル:ヘルスケアに投資するなら個別じゃなくてETFが良いかもしれない理由】
サブタイトル:『QQQを買うなら一緒にVHTもいかが?』
という内容の話、これにて!
※投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。