Booking Holdings【BKNG】の銘柄分析

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「Booking.com」を運営するOTA企業

今回のコロナ禍の影響で人の移動に関する企業の株価は特に大きく下落しました。
特に航空関係は前年比で大幅な減収減益が見込まれています。


その点では、人の移動を助ける予約サイトを運営しているこちらの企業も影響は甚大です。

 

Booking Holdings【BKNG】

 

同時に今が同社株を買い始めるチャンスかもしれません。

 

人の移動は今回の騒動が収まれば時間がかかったとしてもいずれ元に戻るだろうし、人口増加や国間の人の移動が今後も増え続けると私は思っているからです。

 

だから、一時的な業績悪化(懸念)で大きく下げているのであれば長期的に見れば今が買い場としてはまたとないチャンスなのでは?と思っています。

 

ちなみに今回の下落時には平均を大きく下回って下落したため一時的に40%を超える下落の後、他の銘柄同様、一旦反発している状況です。

 

黒線がBKNG、青線がS&P500

 

同社もコロナショックを受けて3月中旬には影響を強く受けている他社と同じく、第1四半期のガイダンスを撤回しました。

 

特に航空、旅行関連はほぼ全ての企業が当初予想のガイダンスには届かないどころか壊滅的なダメージを受けている所ばかりです。

 

もちろん同社も例外ではなく予約が85%減少したと発表しました。

 

Booking.com: apgyvendinimo užsakymų sumažėjo 85 proc.

引用先:LRT

 

人の移動が制限されている以上、どうしようもないですが同社の株主は多分、気が気じゃないですよね。

 

 

Booking HDの事業内容

有名な企業ですが実際に投資している方は意外と多くないようです。確かに日本ではあまり馴染みがない企業ですしね。

 

一言で言うと

世界最大のオンライン予約サイト「Booking.com」を運営している会社

です。

 

同社の事業は社名そのままなのですが「予約サイト」の運営が主な事業です。

・Booking.com
・KAYAK
・priceline
・agoda
・Rentalcars.com
・openTable

上記6つのサービスから構成されており、世界中にオンライン予約サービスを提供しています。

宿泊施設の予約の他にツアーやレストラン、レンタカー等、旅行の段取りに便利な幅広いサービスの予約をサイトを通して受け付けています。

 

これまでの業績のほとんどは「Booking.com」の貢献が大きいですけどね。

 

業績に連動して株価も絶好調で伸びてきましたが、実のところ参入障壁はそこまで高いとも言えないと思います。

今後はGAFAMをはじめ多くの大企業と競合していく事になるので敵なしという状況ではないですが、実績を盾に今後もさらに拡大していってほしいですね。

 

(同社の提供しているIR資料を見ると特に「Google」の本格的な参入に危機感を持っているみたいです。)

 



業績について

超ざっくりと事業紹介をしたので、次は業績について見ていきます。

 

売上の成長率

まずは売上です。これまでのオフラインから、今では「オンライン予約」が急速に拡大してきたため同社の業績も同様に急速に拡大しました。

 

2018から2019年の伸びを見るとこれまでの二桁成長から約4%ほどの成長率となっており、鈍化してきているような印象があります。

10-Kを見ると主力である宿泊施設の予約数はまだ2桁の成長率で伸びているようです。

引用先: Booking Holdings Inc.FORM 10-K

予約数の増加に対して売上の成長率が低いのは、恐らく為替の影響や予約単価の低下等が考えられそうです。

 

さらに売上の構成比で2018年頃から少し変化してきました。



同社の売上の構成は

Agency(代理店収入)
代理店からの収益のため、ほとんどが予約手数料。ほとんどがBooking.comの宿泊予約から成っています。
Merchant
予約者から直接支払いを受けるサービスや決済手数料、保険収入等による収入。(これ合ってる?)
Advertising other
主にKAYAKの広告収入やOpentableのサービスからの収入。
で構成されており、2018年からは「Merchant」と「Advertising~」の割合が増加しました。

ちなみに
2019年の売上はAgencyが初めて減収となり、その代わりMercantが増収。
結果的に2019年度の売上増加分は、ほぼ全てがMerchantの売上が貢献した事になりました。
 
 

同社の収益性

売上はそんな感じで一旦、停滞気味となりました。では利益の面はどうなのでしょうか。

 

引き続き高い利益率を誇っていますので、先ほど上記に書いた売上の構成比は関係なかったみたいですね、結果だけ見ると。

直近の最終利益率が30%を超えているのは証券の評価差益によるものなので本業には大きくは関係してないと思って良いです。

 

とすると気になるのは「営業利益」。

売上の増加が微増だった事もあり2019年度については利益額はほぼ同額という事になりました。ただしグラフを見てもわかるように稼ぐ力が急激に衰えたというわけではないので、そこまで気にしなくて良いと思います。

ただし、ここまでで言える事は

成長はこの1年で鈍化(停滞)した。

という風にも見れるかもしれません。

 

ん~、やっぱりこれまで絶好調だった同社にも競争激化の波が来ているという事でしょうか。

 

世界の旅行予約総額は154兆円に成長の予測、オンライン予約の拡大は継続、最新トレンドを押さえるための7つの傾向とは?

引用先: https://www.travelvoice.jp/

↑こちらの記事によると、オンライン旅行予約(OTA)市場の拡大はまだ継続しており、2019年度は旅行予約市場は約7%の成長、OTAはそれの2倍と書かれており、もしかしたら既に同社よりも魅力的な競合が現れているという可能性もあるかもしれません。

 

中でも中国のOTAが世界平均を大幅に上回る勢いで増加していたようで中国の需要を取り込めていないため、成長に陰りが見え始めているのかもしれませんね。

 

中国OTAは「Ctrip.com」というサイトを運営しているCtrip.com International, Ltd.が勢いがあるみたいです。(NASDAQにティッカーシンボル【CTRP】で上場)

しかも、一社だけではなく中国OTAは力を入れている他の中国企業も多く、競争は熾烈です。ましてや外資の締め出し感が強い中国圏でBooking.comを拡大させるのはなかなか難易度が高いかもしれません。

 

 

キャッシュフローの進捗

業績の確認の最後はキャッシュフローです。

 

ほとんど上記で見てきた売上・利益の動きに合わせてキャッシュフローも成長してきていますね。

基本的には「旅行予約サイト運営」というビジネスになるので設備投資はほとんど必要としません。

 

では、その稼いだ資金はどうしているのかというと

自社株買いを強化しています。配当は出してません。

 



特に2018年、2019年は60億、80億と大規模な自社株買いを行って株主還元を高めました。

業績拡大と自社株買いの効果も手伝って、EPSの成長率も急速に伸びました。過去10年間で株価上昇の勢いが凄まじかった要因はこの自社株買いの効果も大きいはずです。

 

結果的には、約10年間の間にEPSはなんと10倍に成長しました。

そりゃ株価もあれだけ伸びますよね…。

 

 

まとめ

「Booking.com」どうだったでしょうか。


僕が保有を検討している「一般消費財」セクターの中でも非常に魅力的なパフォーマンスを残した優良企業です。

 

今回調べてみて、改めて良い企業だという事を再認識する事になりましたが、課題もあるようです。

 

まずは、コロナを早く終息させて業績を元に戻す事。

そして次の成長エンジンとなる「中国OTA市場の取り込み」を強化していかなければ更なる大きな成長が見込めない、という状況にいるようです。

 

コロナが収まりさえすれば、業績は悪くても微増収で進んでいくとも思われますが、Google等のIT大手の本格的参入や、中国市場を巡る争いは過酷になりそう。

 

ここまでは比較的利益率の良いビジネスを出来ていましたが、今後は少しずつレッドオーシャン化していくかも?しれないです。

 

現時点でのバリュエーションだけを見て1.5~2年後ぐらいに元の業績に戻れるのであれば、暴落した今の株価は悪くないと思います。

財務面も比較的余裕がある企業なので他の同業他社よりは体力もありますし、今回の不況で他社がリタイヤすれば次の景気転換期では再加速できるかもしれません。

 

中国OTA市場だけでなくとも、今後はアフリカ等の人口増加国を抑える事ができれば数十年後も伸びていく事は十分可能だと思います。

 

買いのタイミングは急がなくても良さそうなので株価を見ながら買っていくのもアリかもしれませんね。

 

もし今年中に2番底が来て1,000ドルを下回るのであれば欲しいですけど、どうだろう。来るかな?

 

 

※投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。

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