アフリカEC最大手のJumiaの現状と課題を再確認してみた。

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アフリカEC最大手の大赤字企業 Jumia

今回は私がなぜか持っている銘柄

ジュミアテクノロジーズ【JMIA】

アフリカのEC最大手という事でまだ知識がなかった頃になんとなく買ってしまった株。

昨年末にルワンダからの事業撤退を発表し、これで当初のエリアからルワンダ・タンザニア・カメルーンが同社の事業エリアから外されました。

以前、同社について、とっても簡単にですがまとめた記事があるので興味がある方はどうぞ。
(当時は情報が少なかったのであまり参考にならないかもしれないですが。。。)

私が保有し始めた時から株価はおよそ7割程度下落しました。

数万円分しか投資していなかったので影響はほとんどありませんが。

影響はほとんどないのですが、何もわからない時期に買ってしまった興味のない銘柄をいつまでたっても保有株に加えておくのもなんだか違うかな~という気がしますので今回はもう一度、同社の『将来性』について調べてからどうするか決めようと思いまとめてみる事にしました。

今回は(目も当てられない)業績よりも、今後の市場規模の方に目を向けてまとめました。

アフリカのスマホ・ネットの普及状況

ころでアフリカのスマホやインターネット環境はどのような状態なのでしょうか。

まず、スマホの普及率は2018年で約35%程度となっており2020年には人口のおよそ半分程度まで普及が進むと見られているようです。

また、ECの普及に欠かせないインターネット環境については2019年の推計では約40%程度となっています。
人口数で表すと4~5億人がインターネット環境に繋がっている状況です。

国別に見ると2017年頃の推計では、

エジプト、南アフリカ、モロッコ、ナイジェリア、チュニジア

等がアフリカの中でも比較的ネット利用者の比率が高く人口に対して約50%前後の比率となっています。
(※現在は恐らくもっと比率が上がっているはずなので上記地域では60~70%の普及率までなっているのではないでしょうか)

ちなみに、その中でも特に南アフリカは、ネット利用者、ECユーザーの増加率が高い地域のひとつであり今後も南アフリカのEC市場は特に拡大していると見られています。

アフリカのEC市場の現状

アフリカのEC市場は2017年時点で160億ドル。2022年には290億ドルになると見込まれています。
そして今後も毎年、二桁の成長率で成長すると言われています。

今現在でのアフリカEC業界の主要プレイヤー(Jumiaの競合)は下記のような企業があります。

●Kilimall

1日の平均受注は1万件以上。BtoCケニア市場シェアは3割。
●Takealot

アクティブユーザー100万人以上。南アフリカシェアトップのECサイトです。
現地に営業所を設置して、輸送力不足の問題を軽減化しています。
南アフリカエリアではこのTakealotが3割のシェアを占めています。
●Jumia

対してJumiaは現在のサプライヤーは8万社。
アクティブユーザー数は550万人。とくにケニアでの事業が急成長中のようです。
現在はアフリカ11カ国でECを展開しています。

ナイジェリア、エジプト、コートジボワール、ケニア、ガーナ、セネガル、アルジェリア、モロッコ、チュニジア、ウガンダ、南アフリカ

アフリカの主要国であるナイジェリアで約5割、ケニアで約3割、モロッコで7割等のシェアを占める等アフリカのEC市場全体において今の所、断トツでトップシェアを取っている企業です。

 

『Jumia pay』の拡大

なぜ、私は「アフリカ版アマゾン」ではなく「アフリカ版アリババ」と言っているのか。

アリババが中国で普及した時と同じように独自のモバイル決済を同時に提供している点が類似しているからです。

中国でアマゾンが勝てなかったように、それぞれの地域には、個別に適したやり方があります。

それは、アフリカでは銀行口座を持っている人が他国に比べると非常に少ないのです。

そこで同社が2016年に開始したアフリカ版アリペイに思える「JUMIA PAY」。
同社の場合はここを上手く生かしきれるのか、というのがアフリカECの拡大と同じくらい大事だと思っています。

中国でアリババが広がったのはアリペイという独自のモバイル決済方法があったからと言っても過言ではありません。

ですが、Jumiaの競合である他のEC企業も独自モバイル決済を用いている所もあるのでこのシェアを拡大、守り通せるかという点も大事になってきます。

Jumiapayの普及率がどのぐらいなのか、下の方で説明しています。


収益化への最大の壁インフラ状況

そしてアフリカECの拡大の最大の障壁でもある
道路等のインフラ整備がまだまだ整っていないため都市部以外への物流コストが異様に高い
のです。

こちらも下の方でまた説明をしますが、道路や交通機関等の物流関係のインフラが整っていないアフリカでは実はECの拡大以前に、まずは物流インフラが整備されないと収益化は非常に難しいはずです。

道路や交通機関についてはどうしても一企業でどうこうできる問題でもなく、国によるインフラ整備が必要になってくるため地域によっては、この物流コストが異様に割高になってしまう状況です。

こう考えるとアフリカのEC拡大はまだ時期尚早だったのかと思わなくもないです。

ただ、私達がテレビで見るような赤砂利で、まるで落とし穴のような凸凹がある道ばっかりではないようでアフリカでも都市部では中国の地方程度のインフラ整備は整っているようですね。
行った事ないので本当かどうかわかりませんが。(すみません。。。)

2019Q3決算資料から業績を確認

Jumia payが順調に成長


JumiaPayのトランザクション数はJumiaプラットフォームでの注文の30.6%を占めました。

前年の16.5%からJumiaPayのトランザクションが大幅に増加した点は順調にJumiapayの普及が広がっており良い傾向です。
トランザクション数で見ると前年同期比で約3.5倍にもなりました。ここ(Jumiapay)の勢いは脅威的です。

それにともなってJumiapayでの支払総額も昨年同期から2倍に増加し3,200万ユーロとなり2019.Q2と比較しても約800万ユーロも増加しました。

収益構造の変化


ちなみにQ1~Q3までの売上を比較するとこのようになります。


トータルでは前年比+30%程度の売上成長率でしかありませんでした。
ここはちょっと期待外れですね。
投資段階でめちゃくちゃ赤字なのはわかりますが売上の成長率とそれにかけるコストがあまり割に合ってるとは感じれないです。

しかしながら実はアクティブユーザー数は約56%の増加、さらに注文数は前年同期で2倍になっています。

また、IR資料によると前期と比較して注文数は増えたものの平均単価が59.7ユーロから46.5ユーロに減少した事が売上額との差が出た要因のひとつのようです。
逆に年間の注文数は3.4件から4.3件に増加したようでユーザーの活用が増えてきている事は評価できると思います。

そして売上が鈍化したように見える最も大きな理由がもうひとつあります。
平均単価は下がってしまいましたが、実は同社の粗利率は前年と比較し実は10%程度改善しました。

その要因はECならではの収益構造の変化が関連しています。
自社で在庫抱えて販売する「ファーストパーティ」の収入よりも、商品原価がかからない手数料収入である「マーケットプレイス」を強化する方針へと転換しておりその結果、前期はマーケットプレイスの割合が35%に対し、今期は47%まで売上に対する構成比が変化しました。

それによって粗利率も約10%程、改善されたという結果になりました。

だから、売上の総額では上場してから売上成長率が鈍化したように見えますが、実際はマーケットプレイス部門の方を強化したため手数料収入の割合が増えたというのが正しいと思います。

それもあって同社の成長力、拡大を見る時はGMVを見た方が正確に判断できると思います。

今期と前期のQ3までのGMV比較

私はこちらの数値(GMV:流通総額)を重視してますから成長率は+50~60%と思っていいと思います。

営業費用がどこで下げ止まるのかに注目

上記の方針転換により粗利率は改善してきましたが
Jumiaはフルフィルメント費が今四半期についても重くのしかかってきました。

フルフィルメント費用が増加した要因としては物流サービスに関連する費用が今四半期は影響を大きく受けたようです。

海外に拠点を置く国境を越えた販売者からの高コストの出荷が多かった事や同じく物流コストの高くなる主要都市以外への配達の割合が多かった事が費用の増加につながりました。
ただし、注文量の増加に伴いフルフィルメント費の締める費用の割合は減少しました。

ここについては上の方で説明したアフリカエリアの物流インフラ整備が不十分な事もあり、
収益化できるかどうかはこの「フルフィルメント費」にかかっています。
前期よりも売上比でフルフィルメント費の比率が上がっている事が気がかりです。

ここの費用が粗利額を上回っている時点で絶対に黒字化はありえないので、ここをいかに抑えるかが今後の課題になってくると思います。


まとめ

今回は、簡単にですがアフリカのEC周辺の環境についてまとめてみました。
その後に上場から約3四半期を経た現在の業績の状況を確認してみましたが、どうだったでしょうか。

JumiaのEC事業が黒字化するにはまだまだかかりそうだ
というのが私の率直な感想です。
ただ、今では巨大に成長したアリババやアマゾンも上場直後は結構厳しい評価をされていました。

それを考えたら今のうちに、とも思うのですがアメリカや中国の当時のインフラ状況と比べてもやはりアフリカエリアの物流インフラという面では、当時の両国よりも劣っているようにも感じます。

これから急速に道路の整備等が整えば良いのですが今の所そこまで急速に発展しているイメージがないです。

私はどちらにしても今後5年以内での黒字化は非常に難しいのではないかと思います。

ただ、今後も競合に遅れをとらずに成長できればアフリカ大陸は恐らくJumiaがトップシェアを築くはずなのでその時はアフリカ版GAFAなんて言われてるかもしれませんね。

今の所あまり期待はできないけど宝くじだと思って100株くらいもっておいてもいいかもですね。

もしかしたら30年後には

今の時価総額5億ドルがとんでもない規模になるかも?という夢はある企業だとは思います。

『もしもアリババみたいに時価総額5,000億ドルになれば1,000倍か~。という事は7万円が7,000万円になるのか~。そうなったらいいなぁ~』
と夢想しつつ終わりにします。笑

※投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。

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