Amazon【AMZN】は長期投資に向いているか

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巨大ECとクラウドサービスのトップランナー Amazon

Amazonのビジネスモデル

今回は「GAFAMは長期投資に向いているか」シリーズの第4弾。

Amazon【AMZN】

について調べてみました。

一般消費者からみるアマゾンはあの巨大ECサイト「Amazon.com」や動画サービスの「Prime Video」等が身近にあります。

ですが、Amazonはクラウドサービスや宇宙事業への投資等、幅広いビジネスを行っています。
こういう部分は世界経済や日々のニュースに興味のある人や個人投資家じゃないと意外と知られていないかもしれません。

今現在アマゾンが行っている主なサービスは

・ECサイト「mazon.com」

・クラウドサービス「AWS」

・動画サービス「Prime Video」

・音楽サービス「Amazon Music」

・電子書籍サービス「Kindle」

・ホームAI「Amazon Echo」や「Alexa」

など、有名どころでは上記のようなサービスがメインとなっています。

それ以外にも初めに書いたような宇宙事業への投資を開始していたりと、はじめはオンライン書店という立場から始まったアマゾンは今では世界でも超トップクラスの大企業へと変化しました。

1994年に設立してからわずか約25年ほどで売上2,300億ドル(日本円で25兆円越え)というモンスター企業が成長しました。
GAFAM内では売上だけで見るとだいたい同じ規模のあのAppleでさえ創業から40年以上経っている事を思うと異常な勢いで成長を続けた事がわかると思います。

しかもその状態でもまだ成長スピードが衰えていない点はもう競合から見たら恐怖でしかない存在だと思います。

そんな恐怖の存在である企業のリーダーは、「ジェフ・ベゾス」
2014年には「世界最悪の経営者」として選出された事もあるようで、その剛腕的な経営スタイルはあまり良く見られない面もありますが、これだけ業績と株価を上げた実績を見ると投資家にとっては強大な味方であると言えるはずです。

(※アマゾンにシェアを取られ続けるウォルマート等の小売業に投資していた方や、税金を納めてくれない外国諸国にとっては最悪ですが。。。)

最近では、
「アマゾンの売上・利益計上の構造が変化したため日本への納税額が急激に伸びた!」
なんてニュースになってましたし、税対策等をあまりに合理的にやり過ぎても各国の批判が大きくなり、さらにやりずらくなる事を懸念しての行動ではないかと見られています。

税金の問題はグローバルに巨大化を続けるGAFAM全ての企業に言える事ですけどね。

それでは、さっそくですがAmazonの業績面を見ていきます。


業績について

売上と売上成長率

まずは売上からですね。毎年20%以上の成長率、更にここ数年は30%近くの成長と、この場に及んでまさかの成長加速です。

2016年の伸び率の要因は、

・国外売上が前年5%だった成長率がこの年は25%を記録した事

・クラウドサービスのAWSも引き続き成長率50%付近の成長を続けた事

にあります。

ただし国外売上は利益率が低い、というかマイナスの営業赤字となるのでここが増えても今のところ利益面ではメリットがありませんね、数字だけ見ると。

ですが、アマゾンの構造的に国外で得た利益の一部がアメリカ本国の方につくようになっていて、国内国外で分けてみると国外セグメントは赤字という事になる可能性もあるのかな~なんて推測しています。

これはあくまで予想なのですが、先ほどの日本への納税が増えたと書かれていた記事に
従来のアマゾンの構造では、
「業務は日本アマゾン。消費者からの支払いはアメリカアマゾンに。アメリカアマゾンから日本アマゾンに業務委託報酬」
というような内容が書かれていたので、この構造だと国外アマゾンの方が割を食うのかな、という風に思ったので。

もしくは単純に
米国内では有料会員の開始や値上げで利益を確保でき始めたが、海外アマゾンではまだこの域に達していないだけ
だとすると、単純にまだまだ投資段階である。という事も考えられます。

どっちなんでしょうね。。。

どちらにしても
2018年度では国内外合わせて営業利益も51億ドル(営業利益率2.5%)となっているので「トータルで黒字」ですので大丈夫そうです。

ただし、大丈夫そうと言っても
営業利益2.5%だとGAFAMの1企業としては、なかなかに物足りない
という感じがしますね。

これだと最終利益も1%台しか残らないんじゃないの?と思いそうですが
アマゾンには成長率抜群の稼ぎ頭の利益頭「AWS」の存在があります。

地域別の構成比で見ても海外事業の割合は数年前と比較しても減ってきており、新興国を始めとする新たな市場でのシェア取りが、Apple同様上手くいっていないようです。

その代わりといってはなんですがAWS事業がどんどん割合を広げているといった構図です。
過半数以上を占める国内周辺の売上は規模も大きいですが実は成長率も毎年20~30%と引き続き成長しています。


またセグメント別の売上構成比はこのようになっています。(※直近2019.Q3の構成比)

ここでも数年前までは割合が1桁台だったAWSが順調に成長している事がわかります。
ちなみに2013年時点では3~4%程度でした。
売上規模で見ると5年間で30億ドルから250億ドルに成長しました。

それでは、次に紹介する利益面ではこの「AWS」の貢献具合を見てみてください。


Amazonの収益体制

先に言っておきますが、アマゾンの利益水準については正直定まっていません。
恐らく投資に回している規模がそれなりに大きいので本来は将来的にはもっと収益を出せる立場にいるのではないか?と思っています。

それを踏まえてとりあえず現状までの結果で見てみてください。
(その気になった時にどこまで収益化できるかは恐らくベゾス氏にしかわからないので。。。笑)

はい。今現在の各利益はこんな感じになっています。

2018年度は急激に伸びましたね。これは先ほど上に書いた国内外合わせて51億ドルの「トータルで黒字」になった事と残りの70億ドルは「AWS」によるものです。

実はこのAWS。
今のアマゾンを支えつづも、将来的にもっともっと成長する可能性を秘めた超有望セグメントです。

というのもAWSの売上は256億ドルしかありません。売上面の時の円グラフを見てわかると思いますがAmazonの売上の約1割です。

それなのに利益額ではAWSだけでAmazonの約6割を占めています。


単純に、営業利益率に直すと約28%と非常に高収益なビジネスモデルとなっています。
そしてここの成長率が年間40~50%増の勢いで成長している事から最終的な同社の利益を押し上げている構造になっています。

このクラウドサービスの競合としてはマイクロソフト等が筆頭ですので、敵なしか?と言われると強力な敵はいますがまだまだ成長の余地を多く残した期待の星だという風に見ています。

ちなみにこのAWSですが2019.Q3累計までで既に売上額250億ドル。利益額66億ドルを記録しており、このままのペースで行くと
2019年度、最終的には売上額340憶ドル、利益額90億ドルほどの実績を残しそうですね。

AWSの業績寄与の比率がこれによりまた上がるため、利益面でも今期も改善傾向となる見込みです。

EPS成長率

アマゾンのEPSの推移はこのようになっています。

2018年は急激に伸びました。アマゾンは自社株買いを行っていないので単純に利益額が増えた事が要因です。

2019年度については現時点でQ3まで終了していますがEPS成長率は17%程度であり成長はしていますが、2017~2018年のように急増というわけではなく安定的に今後も伸びていく、というような動きになると思います。

このEPSは本来は配当金等の株主還元の原資になったりしますが
アマゾンの場合は配当金、自社株買いという形での株主還元は一切行っていません。

「企業内で投資して収益を積み重ねていった方が株主にとってはメリットがある=キャピタルゲインで報いるよ!」

という感じでこれまで事業拡大を行ってきました。

それに今の状態(投資段階)を見ても配当金や自社株買いに回すほどの余力はそこまでないとも見えます。

営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローもまだ安定しているとは言い難いですし、競合と戦っていく中で投資資金も今後かさむ可能性もあるので配当金等はまだまだ先になるかな~と思います。

ベゾス氏の性格的にも
「会社の余剰利益はおれが上手く使ってやるよ!」
みたいな感じがするのでトップ交代でもない限り配当はないかも。。。という感じもしますけど。笑

まとめ

今回もGAFAMの1社「Amazon」について調べてみました。

調べてみて1番に感じたことは、

もしもAWSの業績に今後数年間で陰りが見え始めたら株価への影響は甚大。
だと見ています。配当金もないしね。

確かにアマゾンのビジネスは今の世界にないと困るサービスですが、AWSを除いた場合のこの利益率の低さがノーマルだとしたら少し怖いですね。

例えば今後4~5年以内に、もしもAWSが鈍化してしまったケースについて想定してみます。
年間売上高:4,000億ドル
営業利益:400億ドル(営業利益10%)
純利益:320億ドル(8%台?)
株式数が仮に今と変わらないとして
EPS:約65ドル
AWSが鈍化したAmazonに魅力はないため
適正なPERは20倍前後でしょうか。

とすると、その場合の株価は5年後で1,300ドル。
今の株価よりも約3割も安い株価が適正となります。

今現在の他のGAFAMの目安であるPER30倍に合わせたとしても今現在と同じ水準(1,800~1,900ドルぐらい)の株価です。

同じ水準の株価で株主還元もなく、AWS以外の高収益ビジネスがこの時点(※5年後)でなかった場合、もしくはAWSの競争が激しく利益が減少、または売上鈍化した場合、どうでしょうか。

そんな事を考えていると今のアマゾンの生命線はこの「AWS」だという事がわかると思います。

しかもこの

【AWSの『売上成長率40%以上』と『営業利益率25%以上』が最低でも今後5年間は落ちずに同じ水準で成長しないと今の株価は割高】

かな~という印象になります。

※ちなみに2019.Q3時点のペースだと最終的な売上成長率は40%を下回りそうです。


他にも色々な事業を行っているのでAWS以外にも収益頭が今後出てくる可能性もありますが、アマゾンが参入している事業はどれも競争が激しく簡単に利益がとれるようなビジネスでもありません。
そもそも今の世界に新たに参入できる高収益ビジネスがもう残っていないという事もあり、どうしてもAWSの動向のみに目が行きがちになります。

今年2019年、アマゾンの株価が他のハイテク企業と比べ軟調だったのはこういった事が原因にあるのではないかと思っています。

以前からアマゾンに投資していた人は市場平均をぶっちぎって大きなリターンを得たと思いますが、これから新しく投資しようとする場合は、投資する前に一度自分自身で調べてみて判断した方が良いかな、と思います。


年の瀬なので、時間が取れずあまり深堀りできてないですが一言でまとめると

今からAmazonへの投資は正直厳しい。どうしても欲しいのなら割合少なめで。

という感じでしょうか。


※投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。

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