日本の高配当企業 オリックス【8591】

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金融・リースの国内大手 オリックス

今回は高配当企業として個人投資家に人気の日本企業

オリックス【8591】

について調べてみました。

このところ株価の下落が激しく2018年1月に2,200円の高値を付けた後は下がり続け当時と比較すると約30%も株価が下落しています。

それもあって、配当利回りも5%を超えて推移している状況です。

同社は配当金による配当利回りが5%あるのに加えて優待品の方も非常に充実しており、配当金ももらいながら優待品も楽しめる点は

・将来的な利益である「配当金の再投資による複利」
・現在の楽しみになる「充実した株主優待」

と、二重で美味しい思いができるという株主還元が厚い企業です。

しかもそれが15~20万円あれば買えるという点も個人投資家にとっては魅力的です。

配当利回り:約5%

PER:約6倍

ここだけ見たらやっぱり非常に割安だと思いますよね。

ではなぜ、そんな誰でも欲しくなるような同社の株価がここまで下がっているのか調べてみました。

事業内容

同社の事業内容は金融サービスやリース業を始めとした非常に多岐にわたって事業を行っています。
細かく紹介すると終わらないので大雑把に同社のセグメント別で分けると6事業に分かれます。

・法人金融サービス

・メンテナンスリース

・不動産


・事業投資


・リテール


・海外事業

です。

前期のセグメントごとの売上構成比をグラフにするとこんな感じです。

どこかに極端に依存しすぎているという事もなく比較的バランスが取れている方だと思います。

しかし利益別にみるとこのようになります。

「事業投資」が売上額では1番比率が高いですが利益で見ると1割の構成比しかありません。

それで見ると「海外事業」は同社の中では利益率が高い事業となっています。
海外事業は、金融とリース関連が事業のメインとなっているようです。

ここ数年のセグメント利益率で見るとおよその目安としては

1番利益率の低い「事業投資」で約6~7%程度
1番利益率の高い「海外事業」「法人金融サービス」で25%付近

となっています。

「法人金融サービス」については元々売上の分母が大きくないので金額ベースとしてはそこまで業績に貢献しません。

結構見づらいのですが金額ベースで過去6年間の売上と利益を表すとこのような形になります。
イメージとしては企業内でリスクを分散(リスクヘッジ)するために様々な業種を行っている、と思ってもらって良さそうです。



業績について

年度ベースの業績

次に本題である業績についてです。

まずは年度ごとの業績について見てみましょう。

売上については2018.3月期までは非常に順調に伸びていましたが

2019.3月期には
約15%の減収 約2%の(営業利益)減益
となりました。

ちなみに減収の1番の要因となったのは1番利益率の低い「事業投資」部門でしたので営業利益としてはほぼ横ばいとなりました。
(※純利益は増益となってます。)

見方によっては業績悪化というか生産性を優先した、と捉えてもいいのかなと思ってます。

その分を他の業種で補えればよかったのですがそこについてはあまり思わしくなかったため若干の減益となりました。

グラフでもわかるように利益率はそこそこ改善できたので個人的にはそこまで悲観的には見ていません。

四半期ベースの業績

では、次の見方です。

直近3年間の業績を四半期ベースで見てみる事にします。するとこのような感じになります。

どうですか?
感じ方は人それぞれだと思いますが四半期ごとの数字の動きが結構激しいですね。

営業利益率を見ると結構動きますが、基本的には最終的に純利益率ベースで11~13%のラインに落ち着きます。

となるとやはり株価低迷の要因は「売上減少のスピードが速い」という所になりそうです。

実際に1番直近の7月29日に発表された売上は、前年比△11%の落ち込みとなりました。

しかも見返してみると、前期Q1も前年比△24%と大幅な落ち込み具合でした。
同四半期比で2年間で3割の売上がなくなったというのは確かに結構マイナスのインパクトがあります。

さらには営業利益率についても前年比の15.2%に対して14.1%と今後の業績推移の不安をあおる結果となってしまった事が直近の株価大幅下落の要因みたいです。

景気に敏感に反応する業種(特に金融)が多いため業績悪化を懸念

して、という側面が大きいようです。


キャッシュフローと配当金

EPSから見る配当性向

ここまで業績だけに注目してきましたが
同社の1番の魅力はやっぱり「高配当」
配当金を出し続けるには当たり前ですがキャッシュ面の充実が必要不可欠です。

米国企業でも日本企業でも高配当企業であるからには、しっかりキャッシュが残る事業内容になっています。

この部分に綻びが見られる事が配当目的の投資家にとっては1番の懸念であると思っています。

それでは同社の財務面を見てみます。まずは1株あたりの純利益と比較した配当金の関係はこうなります。

毎年増配が続いており右肩上がりの赤棒は「とても目に優しい」ですね。
一緒に伸びている「配当性向」は一旦の目途とも思える30%になりました。

これまで増配が続いていましたが30%に達したため今後の配当性向を30%でキープする流れになれば近いうちに減配になる可能性もあります。
(※今期は減益となりそうな見込みなので)

ただし減配なく最終的に30%以上になったとしても増配を続けるようであれば半永久保有の価値ありかも?、と考えてます。

理想はEPSと配当金が右肩上がり、配当性向は横ばいが続くのが理想的ですね。

FCFから見る配当性向

次にフリーキャッシュフローから見た配当性向です。
こちらを見ると少しだけ不安になります。

基本的には営業キャッシュフローが6000億近くの水準で推移しているためキャッシュを稼ぐ力は問題ないのですがフリーキャッシュフローの動きが不安定なのが気になりますね。

高配当企業の特徴は多額の設備投資等によるキャッシュの放出要因がほとんどない企業である事が多いので同社のフリーキャッシュの水準は個人的にはあまり良く思えないというのが正直なところ。

なのですが、同社の場合は「金融サービス」を扱っているためキャッシュがよく動くのも仕方ない事とも言えます。
そしてこの部分の判断は難しいので、これをどう捉えるかは人によって異なりそうですね。

私は、ここ数年は「営業キャッシュが安定してるので悪くはない」と思ってます。

リーマンショック時の大下落相場

もう少し過去に遡って調べてみるとオリックスはこんな事がありました。

それはリーマンショック時の90%を超える株価の下落がありました。

これを経験した方の恐怖は目の前真っ暗になったのではないでしょうか。おそらく私は耐えられないです…。

歴史上最大級の金融危機であったため金融サービスがメインである同社に与える影響はとても大きかったようです。

そんな時期でも実は黒字(純利益220億)だった事は同社の経営手腕を計る上では大きな注目点のように思います。
それでも前年比85%(前年は1,700億円)を超える減益だった事に違いありませんが。

そんな厳しい時期があった事で現在に繋がる「事業の多角化」への取り組みがスピードアップしました。

その間も景気や経営環境の変化に対応し現在では当時を大きく上回る3,000億円超の純利益を計上できるまでに大復活しました。

現在のオリックスの多角化事業については
大切な経営資源が分散するのでどうだろうという声や、リスク分散としては正しいとする見方など人によって意見が分かれる所だと思います。

しかしリーマンショック時では今以上に金融のウエイトが高かったため例えば今、同じ状況になっても恐らく当時のような8~9割の減益にはならないのではないかと思われます。

そういう点では、個人的な見方では同社の多角化については賛成派の意見となりそうです。

まとめ

ここまでで見てきていかがだったでしょうか。

今回調べて見て株価が割安に見える原因は恐らく下記の内容かなと思います

①(今後数年後の)明確な景気後退期へ向けての調整

②過去の不況時の大暴落への恐怖(景気敏感株である以上、ある程度は仕方ないですね)

③他の高配当企業と比較したら(キャッシュフローの面では←ここが重要)減配の可能性がそれなりにある

という所ではないかと思っています。

万年割安株と言われている一方で反対から見れば急激に大きく下がる可能性は低いともとれると思います。
ここ1年直近で大きく下げていますが、ここから更にドンッと下がる事は考えにくいように思います。

それを踏まえて現在の

配当利回り:約5%
PER:約6倍
恐らく今期は減益(10~20%程度?)となる見込み。

どうでしょうか?

個人的には決算ごとに精査は必要だと思っていますが
利回りの高さも踏まえると

・棚から牡丹餅的な短期でキャピタルゲイン
・そして本命の長期的なインカムゲイン

のどちらも狙えるのではないかなという感じがします。

※投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。

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