ロゼッタ【6182】2020年度Q1決算を検証

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AI自動翻訳ツールの開発企業 ロゼッタ

日本企業、米国企業ともに決算シーズンに入ってきたので
当面は気になった企業の決算内容の検証をはじめ、企業の分析をしてみようと思っています。

先日は保有株でもあったので「北の達人」を取り上げました。

米国企業は今週あたりからチラホラ出始めるのでとりあえず今日は日本企業で。

今回は

ロゼッタ【6182】

について検証してみようと思います。

始めに言っておきますが時価総額445億円で、前期のEPSが25.3円となかなかの割高企業です。それだけ期待も大きい企業だという事の裏返しでもありますが。

先週末の決算発表を受けて今日の相場では、一時ストップ高をつけており、これまでよりも更に注目が集まっている企業のひとつです。

ではまず、そんな同社の事業内容について説明していきます。

 

事業内容

2004年に創業した後、2015年1月にマザーズへの上場を果たした

AIによる自動翻訳ツールの開発・販売

を行っている企業です。

これまでの日本人にとって大きなハードルだった言語の壁を取り除く事をミッションとして事業を開始したようです。
そんな同社の主力となるサービスが

AI自動翻訳 T-400

です。

どういうモノかというと、
提供先の企業の業界を基にした「専用分野データベース」に
ユーザーごとの専用データベースを蓄積する事で高精度の翻訳結果を得る事ができる仕組みになっています。

というのも、グーグルさんの翻訳機能は一般的な使い方で翻訳されるため、専門用語の場合、今でも意味が異なる訳され方をします。

例えば私の場合だったら
米国企業の決算書を読む時、そのままグーグル翻訳にコピペしても意味がわからない文章が結構あります。
そのため再度、英語文に戻してそれぞれの単語を確認しながら、改めて自分で読み取らないといけないです。
(英語が苦手なので人一倍時間もかかるし、苦労します…)

そこで「T-400」を使えば、
業界ごとに正しい翻訳を行い、なおかつ、その企業でしか使わないような用語の言い回しのデータもこれまで蓄積してきた社内文書の内容から読み取り翻訳をしてくれる優れモノなのです。

しかも、PDFファイルやWebサイト等もURLを入力するだけで自動翻訳もされるため手間もほぼかかりません。

上記のT-400の技術を基にした別サービスでは、

●個人向けAI自動翻訳サービス 「アイちゃん」

●APIで顧客の自社サービスへ翻訳エンジンを連携 「CLASSⅢ API」

の提供を行っています。

自動翻訳事業以外には

●プロ翻訳

●クラウドソーシング

●その他サービス

等も部門を分けて事業を行っています。


業績について

7月12日に発表された2020.2月期のQ1決算で目が覚めるような業績を叩きだしました。
元々成長株として注目されていた事を踏まえても、強烈な業績発表となりましたね。

では、どれほどのモノだったのか確認していきます。

【2020.2月期Q1 実績】(前年同期比)
売上高:9.7億円(+50%)
営業利益:1.7億円(3.9倍)
最終利益:1.1億円(3.1倍)
EPS:10.8円

となりました。

営業利益が3.9倍と大幅に伸びました。
気になるのは前年同期の売上に対して、利益の伸びがすさまじかった要因は何だったのか。

1番は売上原価率が抑えられた事。(58%→66%)

販管費も前年よりは若干抑えられていましたが、やはり粗利率の改善が大きいです。
売上の増加率は+50%ですが金額ベースに直すと実に3.2億円も増加しています。
そこに粗利率が8ポイントもアップすると利益額への影響は大きくなります。

ちなみに前年と同じ原価率が58%だった場合はおよそ0.9億円となり前年同期比2倍程度に収まってる試算になります。

現在の株価で利益2倍程度だったら、もしかしたらここまで株価は急騰してなかったかもしれないですね。

しかし、前四半期(2019.Q4)の業績も同じぐらいの高水準の利益率をたたき出していたため今回の好決算も予想できていた人も多かったのでは?とも思っています。

ただ、結果的にはストップ高となりましたので前回の決算は一時的なモノではなかった、と証明されたため、市場が好反応したという事かもしれませんね。

さて、ではここで一旦、上場来の業績をグラフで見てみます。

どうしても「紫(当期純損失)」に目がいきますね。

これは、クラウド翻訳市場での事業拡大を目指していた同社のグループ子会社「エニドア」を全額(約11億円)減損処理した影響です。

「特殊要因による一時的な問題」を解決したタイミングが2018.2月期という事になります。

ただし、この時も他の事業はばっちり上手くいっているか、というとまだ微妙な段階だったみたいなので今振り返れば結構思い切った判断だったように思います。

次に、同社のキャッシュフローはこんな感じです。

前期でフリーキャッシュフローはプラスに転換しましたし、その要因が営業キャッシュフローの大幅増というのも良いですね。
財務キャッシュフローも長期借入金の返済に多く充てているため財務環境は良くなってきており安心できますね。

あとは、このままプラスで推移していければまったく問題ないのではないでしょうか。


次の事業展開は?

AI自動翻訳の事業は軌道に乗ってきたのでロゼッタは次の目標を早くも意識しています。

ズバリ!
ロゼッタの次のミッションは

「人類を単純作業の苦役的労働から解放する」

決算説明資料にこのような記載がありました。とても意味深な文言で締めくくってますね。

が、これについては同社HP上にしっかり書かれていました。

それは、

「RPA クラス3」

これまでに説明した「T-400」サービスはクラス2に当てはまります。その次に進むという事みたいで。

要するに「AIによる仕事全般の自動化」を次のミッションとして掲げています。

非常に楽しみですが、今の事業もこのまま高い成長率で推移していく状態もキープして欲しいところですね。

まとめ

同社は、今期の通期予測については公表をしていません。
というのも、費用予算を設定したりと調整する事で業績拡大を抑えてしまう可能性を防ぎたい、という思惑があるようです。

そのため、人材募集についても目標人員数をたてずに良い人材がいたらその分だけ採用するという方針で動いています。

成長企業としては非常に楽しみな方針で、さらに急成長する可能性もおおいに秘めている企業と言えそうです。

ところで、同社の株価は現在、どのぐらい割高なのか?という点が気になってきます。

正直なところ、今回のQ1決算で想定外の好決算を出してきたため残りの四半期の動向が読みにくいです。

昨年の1株あたりの利益は25.3円でしたが、今期はQ1段階で既に10.8円と前期はあまりアテになりません。

しかし前四半期の決算もEPS12.5円だったので今期の当期純利益予想を約5億円として計算してみます。

そうすると、今期の予想EPSは約50円程度となりそうです。

PERで計算してみると、だいたいPER:80~90倍程度になりそうです。

来期以降も売上や利益が数倍増ペースで伸びていけば、いずれ適正なPERになると思われますが

現時点だとやっぱり少し割高という判断になります。

という事でまとめです。

成長力を考えたら今のうちに保有しておくのもアリですが調整相場まで待った方が賢明かも?!

という判断とさせていただきます。

というのも、
私が個人的にもう少ししたら世界的な調整相場に入ると思っているため、
現時点でPER80倍の企業への投資は資金対効果が悪くなるかもという事もあって今回は一旦見送りとしました。

しかし、市場からの期待が非常に高い企業に間違いはありません。そして成長株らしい企業方針もとても好印象を持ちました。

ロゼッタは、次のミッション成功を目指してもっともっと拡大していって欲しい企業ですね。
これからも引き続き定期的に見ていきたいと思ってます。

投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。

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