日本のEdtech企業① EduLab【4427】

スポンサーサイト

これから広がる? 日本のEdtech企業

世界中で国を挙げてのグローバル化が拡大している中、
これまで日本は島国であり独自の言語を持つ事からなかなか世界に向けてビジネスを展開するのが苦手な環境が続いています。

最近のニュースでいうと日本人の海外企業訪問を拒否する企業が増えているという現状があります。

その場ですぐに判断できない、スピード感がないし海外企業にとっては時間の無駄とまで思われているようです。

その原点にあるのではないかと思うのがやはり「語学力の不足」ではないでしょうか。

(もっとも3年間、年10回以上海外に商談に行っていたのにまるで現地語がわからない私が言える事じゃないですが。)

元々、日本人は礼儀も厳しくコミュニケーションでも相手を不快にさせない気遣いもできるため、国内にいるような自然な商談や取引ができればもっと日本企業のグローバル化が進む可能性も高いと思うのです。

しかも、この状況で国内の人口減少と高齢化によって先進国としての国の基盤も危うくなるのではないかという懸念も根強く、この問題を乗り切るためにはやはり日本企業の国際化は最重要課題だとも思っています。

そんな状況に政府も危機感を抱いているからこその
「2020年から小学校の英語教育必修化」
だと思います。

(※もちろん今更感は否めませんが。)

「僕は日本でしか働かないから英語は知らなくてもいい!」
と英語の勉強を放棄していた中学生の私をひっぱたいてやりたいぐらいです。

ただ、今になってやはり「国力は(語学力含む)学力・知識」だなと改めて感じたので
Edutech市場が伸びていくのではないかと思い、現時点での日本のEdutech関連の上場企業を調べてみました。

世界の教育市場規模は年々拡大をしているのに対し日本ではほぼ横ばいのままです。

しかし政府によるEdTechを推進する政策も続々出てきている事から、今後は拡大していくのではないかと思っています。

日本の教育市場は出遅れていた分を取り戻すように拡大していけばEdtech関連企業への恩恵は非常に大きくなると思われます。

株式会社 EduLab【4427】

2018年12月にマザーズに上場した「次世代教育ITソリューション・プラットフォーム」を提供する新興企業で今とても勢いがある企業のひとつです。

2019年7月5日時点の

株価:5,690円
予想PER:57倍

となっています。

事業内容

同社の事業は大きく2つに分けられています。

★最近の業績を引っ張っているのは「e-Testing/Learning」

×利益率の足を引っ張っているのが「テスト運営・受託事業」

みたいな感じで良いと思います。

e-Testing/e-Learning事業【売上構成比:74%】

「英ナビ・スタディギア」「英検Jr.」「TEAP CBT」「CASEC」「テストシステム提供等」を展開しています。

・これまで英語学習が主体だった「英ナビ・スタディギア」は動画学習を提供する多教科プラットフォームサービスへ。
・「CASEC」はコンピュータを利用した英語能力テスト。受験者の設問ごとの解答を参考に次の問題の難易度を自動的変化させる事ができる世界初のシステムを活用している。

テスト運営・受託事業【売上構成比:26%】

試験実施団体より学力調査事業の実施を受託しています。
その他、教育機関や民間企業に向けてシステム開発やテスト分析、コンサルサービス等を行っています。

上記の2事業をメインに事業を展開していますがその中でも主力となるサービスが
e-事業の「英ナビ・スタディギア」
ですね。

上記サービスだけでe-事業内の売上構成比の約50%を占めています。
売上の伸びも前年比25%増と絶賛拡大中です。

実は以前は「テスト運営・受託事業」が主力事業だったため利益率が非常に低かったですが
ライセンス主体への事業モデル(e-事業)にシフトした
ため利益率は劇的に改善しました。

というのも元々は同社の売上の基盤はテスト運営・受託事業の方が圧倒的に多かったのですが受託案件に頼ったために(売上の面では)大打撃を受ける事がありました。

例えば2017.9月期の場合、前年受託できていた「全国学力・学習調査事業」を受託できなかったために同事業の売上は7割激減しました。

しかし売上激減の状況にも関わらずその年、終わってみると営業利益は前年比+75%と急激に利益率が改善しました。

なぜなら利益率が非常に高い「e-事業」による急速な利益改善効果の影響が大きかったのです。

現在は「テスト運営・受託事業」は基本的には上記の案件が取れるか取れないかで売上には大きく影響しますが利益の面ではほとんど変わりありません。

「テスト運営・受託事業」は特に気にしないでいい、という事がわかると思います。

同社の成長を計る場合は「e-Testing/e-Learning事業」が売上・利益ともに同社の事業を引っ張っていきますのでここだけ見ていれば良いと思います。

そこも踏まえて読み進めていってくれると同社の事を理解しやすいかもです。

直近の業績

次は成長著しい同社の業績を見てみましょう。


●【H30.9月期決算 通期実績】

売上:39.7億円(+15%)
営業利益:9.6億円(+64%)
経常利益:9億円(+70%)
当期純利益:5.5億円(+63%)
EPS:73.03円(+23.8円)

●【H31.9月期決算 通期予測】
売上:68.1億円(+71%)
営業利益:14億円(+46%)
経常利益:12.9億円(+42%)
当期純利益:8.6億円(+57%)
EPS:104.2円(+31.1円)

●【H31.9月期Q1決算】2019/2/18
売上:11億円
営業利益:1,600万円
営業利益率:14%
経常利益:△9,000万円
当期純損失:△7,700万円
EPS:△10.06円

最終的な損益がマイナスとなった影響は主に「為替差損」「投資事業組合管理費」「株式公開費用」によるものです。
上記3件の合計でおよそ1億程度の負担がありました。

●【H31.9月期Q2決算】2019/5/10
売上:14.9億円
営業利益:4億円
営業利益率:27%
経常利益:2.1億円
当期純利益:1.6億円
EPS:20.16

四半期ごとの決済数値を記載しています。
Q1決算では赤字でしたがQ2では純利益1.6億円としっかり盛り返したため累計でも黒字で推移しています。

また、決算資料によると利益率が高くなるQ3とQ4の営業利益がほぼ同額程度になるとの記載があったため目を覚ますような利益貢献が見れるのは次回の決算以降になりそうです。

今期の通期予想の詳細

昨年、上場を果たした同社ですが上場後最初の会計年度になりますが、どのような中身になっているか確認しておきます。

●e-Testing/e-learning事業:44.3億円(+50.8%)

(↓中でも伸び率が大きいサービス)
・英ナビ・スタディギア:26.5億円(+82.7%)
・TEAP CBT:1.4億円(+77.1%)
・テストシステム提供等:11億円(+29.3%)

●テスト運営・受託事業:23.8億円(+2.3倍)

通期予測の売上の詳細はこのようになっています。

「e-事業」についてはとても強気な数字です。「英ナビ!」の利用者拡大を受けて大幅な売上増加を見込んでいます。

気になるのが「テスト~事業」ですが、今期は「全国学力・学習状況調査」の落札が決定しているため倍増を見込んでいます。
ただし、こちらは上にも書いたように利益率が低いため会社全体としての利益率は減少する要因となります。

今後の成長と方向性

海外展開

同社の株価が割高に推移している要因として「e-事業」以外に
「海外事業展開」
もあると思っています。

同社のグループ体制を見ると
国内事業会社の「JIEM」とは別に海外(米国・シンガポール・中国)に3事業会社があり
国内のみに限らず国外にも目を向けている点は人口減少が進む日本市場以外にも投資を進めている点は大きいです。

中でも、中間層が今後増えてくるアジア地域では教育の需要増が起きる可能性が高いため
アジア地域への事業投資を進めている点も将来的に業績に寄与してくるのではないかと思っています。

今後の展開

現時点では英語関連の教育という面が広いですが将来的には多展開サービスを考えているようです。

● 教育分野

・中学高校がメインですが、小学校以下や大学生以上への顧客セグメントの拡大
・英語以外の多科目展開
・月額制等の有料サービスの拡充
● 教育分野以外への進出

・培ってきたAI技術を基に他業界向けのサービス開発・提供

同社が独自で技術開発をしている機能を今後のサービスに組み込んでいく予定みたいです。

今後はAI技術を活用した自動採点のステージアップやレベルに応じた学習カリキュラムを自動で最適化する等のテクノロジーが組み込まれた、国内最先端の学習システムの構築に期待できそうです。

さらにこれからの時代ではAIの活用案件があるという事は非常に強みになるため、さらなる拡大を見込めるのではないでしょうか。

まとめ

今回は売上・利益ともに急拡大中の「EduLab」について検証してみました。

「e-事業」についてはこれからも伸びていく事が安易に想像がつきます。
登録会員数も同社の発表では今年の3月時点で前年同時期と比較して80%も伸びています。
今後の伸びについては多少鈍化する可能性は否めませんがまだまだ拡大フェーズなので後退が始まるタイミングはまだまだ先になると思います。

既に黒字化しているという点はとても安心して成長を見守る事ができます。

ちなみに会員数の推移はこのような感じです。

どうでしょうか。
黒字企業でこの伸びはとても素晴らしいと思います。

最後に現在PERが50倍以上と割高に推移していますが会社の成長率と比較した場合、本当に割高と判断できるでしょうか

あくまで素人の作った今後の業績予想となりますが、こんな感じになるのではないかと思ってグラフにしてみました。

さすがに登録会員数80%増は好調過ぎると思いますので、

【2020.9月期】
会員数:+40% e-事業売上:+20% テスト~事業:据え置き

 

【2021.9月期】
会員数:+30% e-事業売上:+15% テスト~事業:据え置き

で推移していった場合、こんな感じになるかと思っています。

想定では、
2020.9月期の経常利益が14億円/当期純利益:9.5億円
2021.9月期の経常利益が18億円/当期純利益:12億円
程度を想定しています。

その場合のPERを計算してみると、
2020.9月期:52倍
2021.9月期:41倍
ほどになると思われます。

しかし、作成したグラフを見てもわかるようにどちらかというと厳しめに業績予想を出したのでもっと業績が加速する可能性も大いにあるんじゃないかな、と思っています。

今はまだ値動きが激しいので落ち着いてきたら検討してみたいと思います。


投資は自己責任です。あくまで参考程度にお願いします。

 

最新情報をチェックしよう!
スポンサーサイト