フューチャー【4722】の成長性について検証してみた

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システム開発企業のフューチャー


フューチャーについて


フューチャーは、2002年に上場を果たしたシステムのコンサル・開発を主とする日本企業です。

ここ最近では3期連続増益と急激な業績拡大はありませんが、PERも約20倍とそこまで割高感もなく、私の中ではこつこつタイプの企業という位置づけです。

株価も2013年を境に理想的な右肩上がりのチャートを刻んでいる素晴らしい企業です。

そして、私の勝手なイメージで言うと

「佐川急便(SGHD)とがっつり組んでいるシステム開発企業」


もちろん佐川急便以外にもこれまでも複数の大手企業の古くなった基幹システムを作り変え、スムーズに新システムへの移行を進めてきました。

今回は特にテンバガー株を目指しているというわけでもなく、前から何故か私の定点チェックリストにひょっこり現れてくるため、今回で白黒つけようと思い改めて検証してみる事にしました。


事業内容について


同社の事業は大きく分けて2つの事業に分かれています。

基幹システムのコンサルと開発をメインに行っている企業

という位置づけで良いと思います。

●ITコンサル&サービス

フューチャーアーキテクトによるシステム開発が主力。
ここ最近は「FutureAI」を幅広い業態に向けて提供している。

FutureAIとは…「深層学習」を活用した、画像認識分野・AIによる読み取りと入力・融資判断支援システム

※融資判断システムでは、判断の中身がわからない「ブラックボックス」ではなく、融資判断に影響した要因まで特定できる。
それにを活用し地銀への取り組みを強化しています。
 
●ビジネスイノベーション

東京カレンダー、eSPORTS、コードキャンプ、ライブリッツ等の新たなサービスへ取り組んでいる事業です。

中でも、売上の多くを占めるのが「東京カレンダー」。
今後の成長が期待されている事業は、法人向けのプログラミング講座やオンラインプログラミング講座を行う「コードキャンプ」が注目されています。


直近の業績


それでは次は直近の同社の業績について見てみましょう。

【2018.12月期連結業績】

売上高:402億円(+11%)
営業利益:58億円(+30%)
営業利益率:14%
当期純利益:40億円(+10%)


事業ごとの業績はこんな感じです。(※セグメント間の調整(全社費用等)は含めていません)

●ITコンサル&サービス
売上高:329億円(+10%)
営業利益:56億円(+18%)
営業利益率:17%


●ビジネスイノベーション
売上高:73億円(+8%)
営業利益:△1.4億円(+2.1億円の改善)

前期の業績は上記のような数字で終了しました。


今のところ、ビジネスイノベーションの方ではそこまで気になる所がなかったので、今回はスルーします。


ITコンサル&サービス別の売上構成比を見てみると

・サービス向けは減少(構成比15%)
・流通・金融向けは横ばい(構成比51%※合算)
・製造向けは65%増と大幅増加(構成比33%)

今までは、流通・金融の構成比で60%近くを占めていましたが、ここ直近では製造向けが大きく増加しました。


次に、来期の業績予測を見てみます。


【2019.12月期 通期予測】
売上高:435億円(+8%)
営業利益:64億円(+10%)
当期純利益:43億円(+6%)


業績だけ見ると前ほどの勢いはなくなってしまうような印象ですね。


しかしながら、4月26日に発表された1Q決算を見ると想定以上の業績で進捗していそうな感じです。

【2019.12月期1Q 実績】
売上高:108億円(+17%)
営業利益:18億円(+31%)
営業利益率:16%
純利益:10億円(△22%)


※純利益がマイナスになっているのは、前期に訴訟関連の特別利益が8億円経常されていたため。



【好業績に大きく影響した要因】

●ITコンサル&サービス事業の好調
売上:92億円(+20%)
営利:17億円(+22%)
1.フューチャーアーキテクトの売上高がアパレル・メディア・流通業を中心に増加。
2.FutureOneの販売管理ソフト「InfiniOne」の受注増加による売上&利益増

●ビジネスイノベーションは減益
売上:15億円(+5%)
営利:△0.6億円(△0.2億円の悪化)
1.コードキャンプが、オンラインプログラミング講座の拡大により黒字化。
2.一番分母の大きい東京カレンダーがネット広告収入減のため赤字拡大。


こんな感じで1Qは恐らく予想よりも良い感じで着地したのではないでしょうか。

同社の弱点と強み

しかし、中身を見てみるとちょっと気になる所もあります。

それは同社グループのFutureOne株式会社が提供する「InfiniOne」

世界中でクラウド化されているのに同社の提供する「InfiniOne」はパッケージソフトなのです。

私はクラウドびいき人間なので、ここにちょっと疑問が湧いてしまいます。

世界の流れは数年前から完全に「Saas化」がトレンドとなっており、急成長しているシステム・ソフトウェア企業の必須要件といっても過言ではない程になっています。

そこを考えると同社の基幹システム・販売管理システムはそこまで大きく伸びないのではないかと思われます。


しかし、企業のハイテク化をAIによって支援するビジネスを行っている同社の事なので、もし基幹システムの業界で勝機が見えたら同サービスのSaas化を進める可能性もゼロではなさそうです。

そうなった時は、非常に気になる企業のひとつになる事は間違いないです。


さて、という事は同社が順調に業績を伸ばし株価も急騰せずに伸び続けている要因は

やはり「フューチャーアーキテクト」の

・今の時代にあったシステムの開発力(現時点での同社の柱)

・AI技術を活用した開発プロジェクト(育成中の次期柱候補)

が期待されているという内容で間違いないようです。


実際に今現在も業績を牽引しているのはこの分野の影響が大きいです。


同社を調べているとただ闇雲にシステムを提供しているのではなく顧客第一主義の基、
(自社機能・社外機能に問わず)本当に最適な機能を取り入れて提供しているように見受けられます。


システム導入後のアフターもしっかりとされているようで顧客の評価は非常に高そうです。

裏を返せば、「フューチャーアーキテクト」の取り組みに陰りが見えてきたら要注意、という構図ですね。



今取り組んでいる内容としては、佐川急便の「配送伝票自動読み取りシステム」の開発を進めているようです。

ここについては今まで配送伝票の内容を人の手で入力を行っていた背景があり、この開発が進めばSGHDのコスト構造の改善にも大きな影響がありそうですね。

さらに現時点の成果として、

・繁忙期の荷物量にも対応できる
・人の入力精度以上の解析力(99%以上)を実証した

という所まで既に到達しているようで、事前準備は万全、後はシステム開発を進めるという段階まできているようです。

手書き文章の解析率も99%を超えており、実際に佐川急便で使われ評価され始めると同社への受注も更に増える事も考えられます。

他の企業でも解析率99%以上は既に存在していますが、その中での同社の強みは

「実際の業務フローへのAI導入支援」

まで顧客目線で行われるという点になりそうです。

手書き文章の解析、いわゆるAI-OCRで言うと現時点で日本の有名どころは、
~AI inside の「DX Suite」~ ですね。(参考程度までに)


解析能力で言うと、上記のAi insideと競えるレベルまでありますので、同社のAI技術も日本企業の中では上位レベルという事になると思われます。


まとめ

今回は、「フューチャー」の今後の成長性について調べてみました。

同社は、他のシステム開発企業の中でも、もっと顧客に寄り添い信頼関係の積み重ねで業績を伸ばしていく、というような日本企業にマッチしたスタンスが特徴の企業だという事が改めてわかりました。

AIの技術もあまり注目されていないような印象もありますが、恐らくは国内でも実用性を兼ね備えたトップクラスの技術を提供している企業だと思います。

PERもそこまで高くないため、投資の判断をまとめるとすると、


安パイ株として保有したい。でも、AI技術に進展が見られなくなったら一旦撤退がいいかも!

という事にしておきます。

というのも、システム開発企業は既に非常に競争が激しく、AIによる機能追加が潰えてしまうと恐らく、顧客離れまではいかなくても新規受注は取りにくくなる、と判断したためです。

ただ毎年倍増、倍増と急拡大するような企業ではありませんが、着実に利益を積み重ねていく企業としては魅力的なので投資に迷っている方は是非参考になればと思います。




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