
クラウド型IT人材学習企業 プルーラルサイト
今回はこれからの世界に必要不可欠なITエンジニアに関連する企業である
プルーラルサイトについて調べてみました。
昨年の5月に米NASDAQへの上場を果たし事業拡大に力を入れています。
フォーチュン500の企業のうち、6割以上も同社のサービスを利用しているとして確かなサービスを提供していると言えるでしょう。
次々に新たな技術が出てくる今日で、今後も順調に成長が見込めるのではないかという仮説の基、長期投資に適した企業なのか検証してみました。
事業内容
まずは同社の行っているビジネスモデルについて見てみましょう。
同社はクラウドベースでテクノロジー学習プラットフォームを開発、提供しており、今後、更に拡大していくであろうIT技術や人口知能に対するスキルトレーニングをメインに行っています。
オンライン上でITの学習プログラムを提供している企業
という事になりますね。
そして、みんな大好きプラットフォーム企業です。
ビジネスモデルとしては同社のクラウドにアクセスするサブスクモデル(ストック型ビジネス)のため顧客数の積み上げとともに安定した収入源を確保する事ができます。
企業向けの割合が約85%とターゲットを法人に注力してビジネスを広げています。
企業向けが多いという要因もあり契約企業に請求を上げるタイミングが12月期に集中するため同時期に請求額が突出するという傾向があります。
また、プルーラルサイトはITに関するいくつものプランを豊富に取り揃えており、また同社と契約している約1,500人のプロフェッショナルな社外講師が日々新しいコンテンツを提供しています。
ちなみにこの講師の方達へはロイヤリティとして支払いが行われています。
他のエンジニア学習サイトと異なる点は、高い技術をもった社外講師がコンテンツを考えてくれている、という点です。
最初からある教材を提供するだけの企業や、知識が中途半端な人がアドバイス感覚で教えるのとでは、わけが違います。
また、同社の今後の成長力を図る上で欠かせない市場規模について調べてみました。
アナリストの公表した市場規模にによると
現時点での同社の想定しているTAMが420億ドル。
そして今後数年で世界の企業研修はテクノロジー研修が増えていく事が想定されるため2025年には世界のeラーニング市場規模(ターゲットと成り得る規模)が3,000億ドルオーバーまで達する予測。
と、これからも拡大の余地が多く残されていると言えそうです。

直近の業績
次は同社の直近の業績を見ていきましょう。
同社の場合は、売上額と請求額が異なるので2つの業績を合わせて見ていくことにします。
【2018.12.1Q】
売上高:$4,900万
請求額:$5,500万
EPS-NonGAAP:△$0.34
【2019.12.1Q】
売上高:$6,900万(+41%)
請求額:$7,800万(+42%)
EPS-NonGAAP:△$0.07(+$0.27)
【2019.12.通期予測】
売上高:$3億1,200万~3億1,800万(+37%)
EPS-NonGAAP:△$0.42~0.38(+$0.2)
を予想しています。
前回の決算時には2019.12月期の
最終売上を$3億1,400万~$3億6,000万
EPS(Non-GAAP)を△$0.32~0.26
としていたのに比べ、レンジを切り下げているので
当初の予想より計画を下回っているのかな、とも取れそうです。
また、積み上げ型のビジネスのため重要になるのが顧客数です。
現在のビジネス顧客数は17,200人以上と毎四半期ごとに着々と積み上げています。
しかし伸び率で見ると前年比で14%程度の伸び率となっているので「急」拡大というわけではないようです。
しかし、その代わりというわけではないですが
年間の請求額が10万ドルを越える大口の取引先が318社に上り前年同期比+80%の勢いで進捗しています。
ここから見える事は、
→サービスが整っており満足していると感じている企業が多い
という事になるのではないでしょうか。
顧客の満足度は今後シェアを拡大していく上で必要不可欠な要素であるので、世界での知名度がもっと伸びてくれば自然と顧客数アップに繋がってくるはずです。
まとめ
今回は、クラウド型のIT人材向け学習プログラムを提供している米国企業「プルーラルサイト」について調べてみました。
今現在、世界中でITエンジニア数が不足しており国や企業同士でも優秀な人材の取り合いが行われているほど切羽詰まっている状態です。
思い返せば日本国内のIT企業の決算報告書を見て、大体書かれているのは「IT人材の確保」という文面が非常に多いのです。
特に日本は世界の中でもIT知識の豊富な人材不足が顕著で今後の世界的な競争力の低下の原因とも言われています。
同社は米国の企業ですが
恐らく世界中でIT人材の育成は急務であり今後数十年はこの流れは変わらないように思います。
それを踏まえた上で同社の時価総額は40億ドルと言うと、どうでしょうか。
ハイテク産業を支える技術の宝庫
と言っても長い目で見ると過言ではないのではないかもしれません。
そんな宝庫が40億ドルです。私は安いんじゃないかと思います。
それではまとめてみましょう。
株価が伸び悩んでいる今が買い時!
だと思っています。
このような企業の株価は一旦上りだすとなかなか下がってこないというイメージがあります。
もちろん、業績があっての評価にはなるので現時点でそこまで高く評価するのも危険ですが
売上は順調に伸びており、損失も改善傾向に向かっている。
という状況ですので、まだ買いやすい株価である今のうちに仕込んでおいたら長期的に見ても面白い事になりそうな気もします。