
クーパ・ソフトウェアという米国企業
「期待の米国銘柄」第2弾は
クーパ・ソフトウェア【COUP】
について紹介したいと思います
事業内容
クーパが行っているビジネスは一言で表すと
支出管理プラットフォーム(SaaS型)
と呼ばれ、いわばバックオフィス業務の中でも「調達・支出管理業務」を支援するソフトウェアを提供している企業です。
クーパが行っているビジネスは一言で表すと
クラウド専用として設計し、プラットフォーム化されているので導入の手間がかからないSaaS型ビジネスとして展開しています。
【SaaSとは?】
●メリット:導入(サービス開始)までの期間が短く、導入コストが小さい。
●デメリット:提供社側のソフトウェア上で処理されるためカスタムができず自由度が低い。
クーパの提供するサービスを利用する事で
社内で発生するあらゆる支出の処理を一元管理でき、ビジネスのスピードアップ・後方援護体制を支援しています。
また支出が容易に可視化されるため、経費削減による収益性の改善も進める事ができます。
企業内では意外とバックオフィス関連の業務の効率化が進んでおらず、わかりにくかったり無駄が多い場合があります。経費等の管理をするのも手間がかかるため実は需要が大きい分野だと思っています。
現に、クーパの成長力を見るとそれは間違ってないはずです。
ただ、支出管理支援サービスと言うと日本でも多くのサービスがあります。
しかし実際に使ってみると、ソフトウェアが乱雑に、操作しにくく組まれていたりして使いにくい物が多いのも事実です。
クーパがなぜ業績を拡大しているのかというと、そのひとつの要因に上記の問題点である「使いやすさ・見やすさ」があります。
クーパは、他社に多い「つなぎ合わせによる機能拡大」ではなく、初期の段階からクラウドとして始動し、同じインタフェース上に機能を加えていっているので非常にわかりやすく出来ているという点が大きいです。
そしてクーパは世界中の多くのサプライヤーとも連携しており、用途にあった使い方ができるため、さらなる効率的な業務を可能にしました。
直近の業績

2017.1~2019.1までの実績と2020.1の通期予測です。
売上は順調に伸びていますがまだ、黒字化にまだかかる?とパッと見た感じ思いますが、内側を見るとちょっと違うようです。
(もちろん良い意味で)
2019年6月3日に発表された
2020年第1四半期決算の内容は
●売上高:$8,130万(+44%)
● 純損失:$-2,050万(-32%)
GAAPベースではご覧の通り純損失額が大きいですね。
しかし、非GAAPベースで見てみると既に黒字化しています。(「実力的には」)
●1株あたりの調整後純利益:$0.03
調整後の純利益が$210万だった事は好印象でしたね。翌日の株価はマイ転でしたが。
2020.2Qの見通しは
●売上高:$8,550万
●1株あたりの調整後純損失:$-0.12
2020通期の見通しは、
●売上高:$34,400万
●1株あたりの調整後純利益:$0.1
になると公表されました。
第1四半期の決算書を見てみると、各費用も売上に合わせて増加している影響でGAAPベースでは赤字となっています。
しかしながら、
米国企業ではGAAPよりも非GAAPの方で評価される事が多い
ため決算の内容的には良い内容だと感じます。
非GAAPベースで黒字化している要因として、
「Share-Based Compensation Expenses(株式報酬費用)」
の影響が大きく、ここについては様々な見方がありますが、まだまだ成長段階の企業ですのでそこまで気にしなくてもいいかなと思っています。
また、拡大期の当社におけるユーザー数拡大のための販促費も現時点ではかかせない費用ですが、将来的に顧客数が安定してきたら、ここは一時的なコストになるので実質的にはいつでも黒字化に近い状態には持っていけるように思います。
キャッシュフローも順調に増加しているので安心できます。
まとめ
クーパのメイン事業は、上で説明したようなストック型ビジネスなので、一度顧客が増えればよほどの事がない限り急激な業績の悪化に見舞われる事はありません。
そして最大の強みはやはり「使いやすさ」。
プラットフォームを提供する側の企業として使いやすさに定評があるというのは競争する上で非常に有利になります。
まだまだ潜在需要の高い市場なので、これからの伸びにも更に期待したいところです。
いまだに売上の成長力を維持したまま拡大している事は長期で見ても投資しやすい企業じゃないかと判断しています。
一言まとめとしては
長期投資の価値アリ!
という判断で問題ないでしょう。
時価総額もまだまだ$70億前後のため、これからも大きく伸びる事を期待しましょう!